HASH BLOG

ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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ドラッカー

文字通り、心を亡くしている今日このごろ。
すかすかのスポンジのようになった心には、ストレートな、まっすぐな言葉が染み込みます。

経営だとかマネージメントだとか。そんなことにはちっとも興味がなかったのだけど、秋田さんのブックレビューで紹介されてて。でもって手に取ってみたのがドラッカーの本。

『プロフェッショナルの原点』 P.F.ドラッカー

だいぶ前に読み終わっていたのだけど、それ以降も時々パラパラと思い出したようにページをめくってます。

経営学なんかに疎いボクでも、“ドラッカー”の名前は知っていたくらい有名な、経営思想家であり、マネジメントの父とも呼ばれる人。そんな人の金言を集めた本。
見開き1ページに、テーマが1文、それに続いて共著者による具体的行動に移すためのヒントと、ドラッカーの著書からの引用。それが95回繰り返されます。

この本には、具体的なマネージメントについてのヒントは(たぶん)なにも書かれてません。でもそれでいいんだなぁ。
経営がどうのとか、マネージメントがどうのとか。そういうこと以前に、きちんと生きるためのヒントが、たくさん書かれているような気がするのです。つまりそういうことなのだ、と。

95のメッセージのうち、今もずっと繰り返しているのは、55番目でした。

人間性と真摯さは、それ自体では何事もなしえない。
しかしそれらの欠如は他のあらゆるものを破壊する。

だなんて、ねぇ。
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大学

いろいろ人や環境によって違うんでしょうけど、ボクは大学がすごい好きでした。いや、今でも好きです。

学部から大学院まで合計6年間も。アホでおバカな毎日だったけど、ギリギリどこかアカデミックなもので繋がっている日々。勉強を、勉強と捉えなくなったのも、この大学時代でしょうか。そんな頃の思い出が蘇ってきました。
BRUTUS「ブルータス大学開講」

「最近の大学は、まるで雑誌のようです」という前書きから始まる特集。
あまりに“雑誌のような大学”もイヤだけど、時にはアカデミズムから外れたところで知性を鍛えるのもイイ。でもってそういうヒトに言われたことの方が、意外とずっと憶えてたりするもんね。

当時、ボクの背中をフッと押してくれた方の講義も掲載されてます。
中身を読むのはこれから。大学のような雑誌を楽しんでみることにします。
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2冊

 最近は、ウィークデーに充電を"使い果して”しまうことが多くて、週末は家にこもり気味。ほんとはどっか行きたいのだけど、体力的にもね、ちょっとお疲れモード。

てことで、本読んでたり。最近のBGMはもっぱらSpecial Others。日曜の昼下がりのユルいセッションがそのままCDに詰まった感じで、心地いいです。プロモもユルい。

ここ2ヶ月ぐらいで読んだ本の中から、印象に残ったもの2冊。タイトルがそっくりなのに、中身は全く違う2冊。

『ソーシャルイノベーションデザイン -日立デザインの挑戦-』 紺野登
『イノベーション創発論 -セイコーエプソン・機器デザインセンターの挑戦-』 佐藤剛


まず日立の方。

純粋に日立デザインのポリシーや、その功績をたどる内容です。といっても、日立のデザイン…はて?っていうのが、まぁ普通の反応だと思います。ボクも、その程度の認識でした。


デザイン行為が意味を持つ領域の広さ。知らず知らずのうちに、デザイン行為が社会の中に埋め込まれていること。少なくとも今、“真面目に”デザインを生業としている人が思っている(であろう)ことを、実例を挙げながら上手にトピックスにしてくれてます。


新幹線やエレベーターや工事用重機。日立デザインの担っている領域はとっても地味だし、コンシューマーにはダイレクトには届きにくい。

でもそこにスポットを当てて、その意義を訥々と語ってます。タイトルにある“ソーシャルイノベーション”の意味が、この本を読むとよくわかる。そしてちょっとね、勇気づけられます。



セイコーエプソンの方はというと。

タイトルから、日立のと同じような内容を予想してたんだけど全く違って。


直接的なデザインの話じゃなく。イノベーションを必要としている組織の代表例としてデザインセンターを挙げ、いかにイノベーションを起こすかということを、組織マネジメント論として書いた本です。


人事評価のシートなんかも公開されていたり。課長とか部長とか。そのあたりの、いわゆる“サラリーマン的”な単語が、デザインやデザイナーの話と繋がっていく。それって組織の中にいる自分のことを考えても、普通にイメージしても、ごく当たり前のことなんだけど、これまであまり語られてこなかったんじゃないかと。


デザイナーって、なんだか神格化されやすいというか。建築家と一緒で、特殊アビリティーをもった聖職のような扱いを受ける。でもそれだけじゃないんですよ。ボクはね、そう思います。

未だ見ぬものを具象化する能力というのは、組織の中でも、組織の中でこそ発揮されるべき。ヒントが、いろいろ書かれている気がします。

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MGR

年代というか、世代というか。
中学生だったか、高校生だったか。リラックスとか読みんでは渋谷系(?)に憧れていた僕にとってのグラフィックデザインの入り口。初めてデザインというものを“意識”したのは、このユニットの存在が大きい。

グルーヴィジョンズ MGR

最近でた作品集をペラペラとめくっていると巡るのは、懐かしさじゃなくて“同時代性”でした。間違いないという感じ、というか。

ヘルベチカというフォントの名前を覚えたのもグルビのおかげ。インダストリアルなものをかっこいいなと思ったのもグルビのおかげ。作品に番号をつけていくスタイルとか、チャッピートとかね。
堅苦しかったり、小難しかったりの印象を持っていた“デザイン”というものを、ゆるーく噛み砕いてくれたユニット。ボクにとってはそんなね、存在かもしれません。京都発だっていうのも、ポイント。
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あしたの広告

ボクはもちろん普段広告とはほとんど関係のない職業についているのだけど、“広告”は大好きです。
純粋にキレイなグラフィック。感動的なコピー。爆笑系のテレビCM。なんかね、イイじゃないですか。

もちろんその全てを手放しで讃えるわけじゃなく、そりゃ酷いものもたくさんある。でもやっぱり広告行為というものの核は、純粋にコミュニケーションを極めんとすることだとおもうのですね。そしてそこに携わる人というのは、コミュニケーションデザインのスペシャリストだと思うのです。

それでこの間こんな本を読みました。
明日の広告
「明日(あした)の広告」 佐藤尚之

あのスラムダンクの「一億冊感謝キャンペーン」を仕掛けた人が書いた、これからの広告を考える本。ネットの登場によって世の中の状況が変わり、消費者が変わり、そして広告が効かなくなった(らしい)。いや、効かなくなったのではなくて、キチンと考えないと見向きもされなくなった。さぁ、どうキチンと考えるか。

実際に佐藤氏が携わった仕事の経験を元にした非常に現実的な思想が、とても平易な文章で書かれています。スラムダンクの制作ドキュメンタリーの部分はなんだか感動的ですらあります。実際読んでてちょっと半泣きに。

全体を通して徹底したゼロベース思考、かつ現状に対して何も悲観的でないのがとても良いです。語り口が実に軽妙なので見落としてしまいそうになるけど、組織論や情報デザインの組み立て方なんかが散りばめられていて内容は濃いです。
特に1〜2章にかけての内容。

広告はラブレター。これはきっと広告でなくても同じことでしょう。そんな考え方のベースとなる、消費者との関係性については、色んな分野の人が学ぶべきだと思う。そういう姿勢を今こそ身につけるべきだと思う。


さて、ここを読んでくれているボクのカイシャの人たち。ぜひこの本の、せめて1章だけでも読みなさい。ええ、読んでください。色んなコトに、気付くことができると思います。
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ウェブ時代

ウェブ上にサイト=”自分の場所”をつくって、はや8年を迎えようとしてます。昔は必死でhtmlタグを覚えたもんです。このブログも、書き始めてからもう3年半。多少はウェブリテラシーが身に付いてるでしょうか。

そんなこんなで、結構長い間ウェブに浸かっているボクは、ウェブのおかげでいろんな人に会ったり、いろんな考え方に遭遇したり、いろんな美しいものぶつかったり。そういう(これまでの)“ふつう”の生活を送ってるだけじゃ出会えない瞬間にたくさん出会ってきました。だから、ボクとしてはこの“ウェブのチカラ”っていうやつを、けっこう信じていたりします。

「ウェブ進化論」、「ウェブ人間論」に続いて読んでみた本。
ウェブ時代を行く
梅田望夫「ウェブ時代を行く 〜いかに生き、いかに学ぶか〜」

ウェブという新しい環境によってこれから世界はどう変わって、またそれに合わせて僕たちはどう生きるべきかが語られています。ここでの梅田さんの、知識と経験に裏付けられた楽観主義っていうスタンス、とても好きです。ボクも基本オプティミストなので。

それはもう“革命”だと思うのですね、ウェブの登場って。時間・距離・規模についての既成の問題を、全てチャラにしてしまう可能性がある。
80年生まれのボクら世代は、PCやウェブの存在が、ふつうの日常となったハシリです。羽生善治が言う「学習の高速道路」の存在も、なるほど共感できるて。この本の内容が、ボクにとってはかなりの”実感”としてあるわけです。ふむふむ、と。

ここに書いてあることをリアルに実践するには、知識と技術という点で結構ハードルが高いかもしれません。でも、全編通して書いてあるのは、「やり通す」ことの大切さで。
読むとなんだか元気が出ます。好きなことを貫くということを、全肯定される気持ちよさ。でもってその裏付けを実感できている自分。それがボクにとってのこのシリーズの魅力だったりします。
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建築雑誌

建築学会の学会誌は、その名も『建築雑誌』っていう名前。世に出ている、いわゆる建築を扱った雑誌も当然“建築雑誌”って呼ぶわけで、とってもややこしい。ああ、ややこし。
内容は多分にアカデミックなものですけど、意外に面白い時もあります。めちゃくちゃマニアックだったり。もちろんそうでない時もあり。学会員には勝手に送られてくるので、毎回一応サラリと目を通します。

年が変わって1月号から、そんな建築雑誌の編集委員が変わったのですね。新委員長は五十嵐太郎。
建築雑誌
建築雑誌 まずは初回、特集のタイトルは「建築雑誌は必要か」

この人、いわゆる“建築家”ではありません。学生時代に同人雑誌の編集で有名になり、今でもどちらかというと“物書き”的なポジションにいる人だと思います。もちろん建築系ではあるけれど。
政治に対する政治評論家。美術に対する美術評論家。デザインに対する山本雅也。じゃなかった、デザインジャーナリスト。分野ごとにジャーナリズムのプロフェッショナルっているんです。で、その1人が五十嵐太郎。

今号のテーマに通底しているのは「『建築雑誌』が面白くない」ということで。デザインジャーナリストの藤崎圭一郎さんが、寄稿文の中でこう言ってます。
「編集者の能力が構造的に低下している」
つまり、有能な編集者の不在が専門誌を面白くなくしている原因ということで。なるほど、建築が上手くデザインできる人が、雑誌を上手くドライブできるわけではないってことです。編集のプロが不在していると。

プロフェッショナルの不在。
全体を俯瞰的にマネジメントできるゼネラリストが求められる時代。少なくともボクの周りでは、そういうことが強く求められます。でもここで、もう一度“専門性”や“プロフェッショナル”の意味を考えてみたい。高い専門性とはつまり人の個性でもあります。不用意にゼネラリストを目指すことは、個性を消すことでもある。

ぼくはどこへ向かうのか、ということも、ちょっと考えないと。
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ごえん

なんとかかんとか迎えた週末。久ぶりに人の集まる場所に行く金曜の夜。いつも通り少し遅れて、いつも通りのD&DEPARTMENTへ。今日は「D&DEPRTMENT DINING BOOK」の出版記念パーティーだったのです。

受付でもらったのはもちろん出版される本。と、「5円」。5円?いや、スタッフの人は確かに「ご縁です。」って言って渡してくれました。
ご縁
本の中表紙にはナガオカさんではなくて、ダイニングのスタッフの方に一筆入れてもらってね。ありがとうコウさん、だんきぃ。

そう、ご縁です。

いつも通りナガオカさんがいて。友人がいて後輩がいて。初めましての人もお久しぶりの人も。いつもお世話になってるダイニングとショップのスタッフの人も。ウマイご飯とウマイお酒だけじゃなくて、ここはそんな良い感じの“ご縁”を提供してくれる場所なんだなぁと思ったり。
なんと、ものすごい偶然にも、何年かぶりにkenjiさん夫妻にも出会うことができ。一番のサプライズ。恐るべし「5円」パワー。


で、肝心の本は、Dのダイニングで出てくる料理のレシピ本。いつも食べてるあのメニューこのメニューの作り方がバッチリ載ってます。ボクの大好きなパンプディングまでも。ふふ、これで家でも幸せになれます。

出版社が“主婦の友社”ってところから、その本気度が伺えます。書店では、もしかして流行りのカフェ〜なコーナーや、デザイン本のコーナーに並べられちゃうのかも。でもそうじゃなくてこの本は、本気度100%の料理本コーナーに並べられても耐えられる、っていうのに標準を合わせてつくってある。で、ちゃんとそういうふうに出来上がってます。さすが。

ボクはコレ見てピクルスと、パンプディングつくろうと思います。
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GK

久々に分厚くてとても重たい本を買う(中古で)。タテ31×ヨコ24×厚み3センチ、重さ1400グラム(推定)。ポチッとすると、重たい本も持って変える必要がないのでとってもラクラク。
GKデザイン デザイン世界探求
『GK Design 50years 1952‐2002 デザイン世界探求』

それでもイチマンエン以上したので、結構な本です。で、濃密。本当の意味の探求が詰まっている気がします。“デザイン”の探求ではなく、“デザイン世界”の探求です。GKが拡大してきた工業デザインという概念の歴史を垣間見ることができる気がします。今では当たり前なんだけど、第一歩目を開墾するのは、切り開けてしまうことは、すごい才能が必要なことだと思います。

中でも、「量産型住宅コア」の一連のプロジェクトは興味深いです。こういうこと、もっと大学の授業では教えてもらわなかったなぁ。
他にも楽器・乗り物・空間・グラフィック…見ているだけで圧倒されます。
サザエさん症候群な日曜の夕方にパラパラとめくると、効果ありそう。

今日はこのまま朝を迎えて大阪を脱出。週末は東京です。久しぶりにトーキョー。
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なぜなのか

「なぜ」って改めて聞かれると、ドキッとする。深く考えるほど難しくないような、でもそれってまだまだなんにもわかってないだけのような。どれぐらいの人がちゃんと答えられるだろうか。
デザインでなくっちゃいけない理由は?なんて、つまりデザインとは何かってことで。
なぜデザインなのか
「なぜデザインなのか」原研哉×阿部雅世

原さんと阿部さんの対談集です。ものすごい密度で語り合われるデザインや生活や日本にまつわる話に、圧倒されます。
実はまだ読んでいる途中なのだけど、ボクはもう、111ページから112ページへと続く原さんの言葉に出会えただけでもこの本を買った価値があったかな、と思ってます。ここだけ千切って持ち歩きたいくらい。

ひたすらに考え続けること。
最近はちょっと考えることをサボっていた感もあり、改めて、“考えること”が楽しいと感じられている気がします。もちろん、苦しくもあるのだけれども。


そういえば。原さんの「デザインのデザイン」って日本語版だと「Design of design」なのに、英訳増補版は「Designing design」なんだね。「Designing 〜」の方がしっくりくるなぁ。
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presented by Yusuke Hashimoto "HASH DESIGN WORKS"