年末にいったブラジリアの都市計画の衝撃といったらもうこれは筆舌に尽くしがたいというかなんというか。これまで僕が大変したどの都市とも異なる様相で、非常に楽しかった(そして疲れた)。
ユートピア思想が色濃く反映されたスーパースケール都市。1960年に設立、ゼロから作り上げられた都市だけあって、土着的・自然発生的な要素がほとんどない(少なくとも中心部には)。歩行者を意識した造りにはまったくなってなくて、都市の持つ機能は完全にブロック毎に振り分けがされてる。
そしてその中心部には、ナショナルミュージアムとカテドラルが。
設計した人、オスカーニー・マイヤー。
とくにミュージアムは、国立美術館というにはあまりにも規模が小さく空虚で、その立地も相まってさながら宗教施設のよう。
そうか、この都市は、この都市自体が、政治思想を強く主張するメディアとして機能しているのだ。それが今もなお”機能”しているかどうかは別として、強烈なメッセージを今も放ち続けているその強度は、忘れられない経験になりました。