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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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Gravy

引っ越しをしまして。
前のアパートは築100年以上の地元では由緒ある建物で、リビングの変則的な平面と3面採光がかなり気に入ってたんだけど、これもまた経験か、と。新しいアパートは天井に照明のアタッチメントが一切ないので、いわゆる欧米風に(いや、まさにアメリカなんだけど)フロアランプやテーブルランプを準備しなくてはならず。

WalmartとかTargetで、適当に安いの見繕うかなぁと思いましたが、やっぱりデスクライトだけはちゃんとしたの買おうと。

Gravy / designed by Concept Inc,

木とアルミのコンビもいいのだけど、なんといってもこのプリミティブな構造。“お玉”のような台座部分と、“ひしゃく”みたいな本体部分を組み合わせ方は、アルミのフラットバーに開けられた穴に木の棒を突っ込んでるだけ。たったこれだけだけど、高さ方向を除く他2軸の調整はできるんだから十分。まぁこれだけ単純な機構だと、壊れないだろうし。
スイッチは光源の真ん中にタッチ式のが光量調整の機能と共に入ってて、パッと見た身はスイッチの居場所すらもわかりません。ヘッドは単純な円形の板のように見えるけれど、下面がわずかにナナメにカットされていて、照射面を広げる意図が見て取れます。

電気的な機能は“ひしゃく”の部分に集約されてるので、ここだけもってトーチのような使い方も出来るかも。(いや、しませんけどね)

単純明快で、素材も割とのんびりした感じの使い方だけど、立ち姿はすごくシュッとしていてギャップがイイ感じです。サイズ感がコンパクトな上に、高さ方向の調整ができないので、大きなデスクでガガガッと作業したい人には向きません。2013年に日本でGOOD DESIGN賞取ってるんだけど、日本では販売されてないみたいです。(PSEの関係かな?)
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続・サードウェーブ

コーヒー音痴な僕も、流行ってるものにはやっぱり興味がありまして。サードウェーブコーヒー、流行ってますね。代表格はブルーボトルでしょうか。

サンフランシスコはそんな第3波がたくさんあって、幾つか行ってみたのでした。

Sightglassの店内。

Ritual Coffee Roasters、Four Barrel Coffee、Sightglass、ポートランドではStumptownへも。サードウェーブと呼ぶにはちょっと大型で異質だけど、シアトルのスタバ新業態「Reserve.」にも。

第3波の定義というと、その場で焙煎、シングルオリジン、一杯ずつ“ドリップ"する、こんなところでしょうか。
味については正直なところ、違いはわかるものの、客観的評価を下せるほどの能力が僕にはなく、自分の好みでしか語ることができないのでここでは省略。

ひとつ、第2波との大きな違いは、Wi-Fiがないこと(Reserve.にはあったけど)。生活の中の“サードプレイス”を目指したスタバを始めとする第2波は、日常生活の延長としてそこで過ごす時間・体験を重視したのに対し、第3波は、純粋にコーヒーとともに過ごす時間を楽しみに来て欲しいというスタンス。連続する体験と、独立した体験、の違い。この違いは、些細なようで、結構おおきい。

そして、こういう些細な性格の違いが利用者に響いてるって、とても面白いなぁと思ったり、結局いろいろ循環してるのね、と思ったりしたのでした。
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珈琲

コーヒー屋さんってたくさんあるし、サンフランシスコでもポートランドでもサードウェーブコーヒー的な場所にはたくさん行ってみたりもしたので(これはまた別の機会に書こう)、わかったような気になってるんだけど、結局のところ、美味いコーヒーって何だ?っていうところは全然分かってない気がする。(あ、言っちゃった。)

いちおう、インスタントコーヒーと豆から淹れたコーヒーの味の違いぐらいはわかる気がしているので、自分ちで淹れるのは、いちおう、ドリッパーで落としたりする。
コレは、前々から気になってはいたのだけど、それは思い切り“見た目”視点のみで、実は持ちにくそうだし、革と木って洗うときメンドクサそうだし、ってことで見て見ぬふりをしてきまして。

Chemed Tree Cup Classic

実際どうなの?って自分で使ってみなきゃわからないだろっ、ってことで試してみることにしました。
もともとのデザインのヒントが漏斗とフラスコだというだけあって、実験器具のような面持ち。素材使いも相まって、キッチンに並んでいるだけで存在感がある。

肝心の味は、というと。普段使ってるのと同じ豆で淹れてみたところ、うん、たしかに味が変わったような気がする。雑味がなくなったというか、まろやかになった(気がする)。フィルターがかなり鋭利な円錐形になるので、落ちるまでに時間がかかる。専用のペーパーフィルターが、ちょっと分厚い。ドリッパーそれ自体がこんな変化をもたらすわけないので、このあたりが味を変えてしまった理由なんだろうなぁという予想。実際のところ、うーん、よくわからん。

使ってみて、洗う度に木と革のグリップを外さなきゃいけないのはやっぱりメンドクサイ。重量バランスがかなり偏ってる熱々のケメックスをガシッとしっかり握るには、このグリップだとちょっと心許ない。
でも、ケメックスで淹れると味は確かに変わる。というわけで、これはコーヒーを“嗜好品”として楽しむための道具なんだろうなぁ、というのが思うところ。コーヒーをガブガブ飲みたい人には向かないんじゃないかなぁ。
あ、でもやっぱりキッチンにスッと佇んでるのを眺める分には、かなり満足度高めです。ウチでは来客時用かな。
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カストロ

筆舌に尽くしがたい経験、とはこういうことをいうんだろうな。

6月から、月の3分2ぐらいは旅に出ております。6月は、西海岸へ20日間ほど。まず始めに訪れたのはサンフランシスコでした。観光も建築もミュージアムもビールも美味しいご飯も、そして何より街の雰囲気を堪能したんだけど、何よりここが一番印象的だった。

Castro / カストロ

Airbnbで探した宿があったのが、たまたまこの地区。ゲイのカップルのお宅にお邪魔してました。ここカストロ地区は、世界のLGBT文化のオリジン、と言っても過言ではない地区だと思います。街の至る所にレインボーフラッグが掲げられていて、そして、なんと横断歩道までもがレインボーカラー!

街角のバーに入ってビール飲んでたら、隣のおじさんが「ココは、世界で一番古いゲイバーなんだ。大きな窓がある、ね。」って教えてくれました。初めは意味が分からなかったんだけど、考えてみるとなるほど昔はここアメリカでもゲイバーってアンダーグラウンドな存在だったんだなぁと。

運良くLGBTフィルムフェスティバルの開催期間中。行きたかった1910年創業のカストロ劇場でLGBTをテーマにしたドキュメンタリーを観ることもできました。これがまたすごく良かった。LGBTコミュニティーの歴史を、個人が撮影したホームビデオから紐解いていく映画。今ではまぁ、特殊とは言え社会的に認知されているこのコミュニティーも、当事者たちの努力と、社会との闘争によって勝ち取られたものなんだなぁ。

見るもの、感じるもの。その全てが今までに経験したことのないものばかり。旅のことを書くのは何となくニガテなので、伝えきれないのがとても残念。
自分の知らない、所属コミュニティの外側の世界を、「無きもの」として扱ってしまうことの怖さ。そんなことを感じたのでした。
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