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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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ワイエス

週末を利用してワシントンDCに行きました。

首都でありながら、NYよりも規模は大きくないというのが不思議な印象でしたが、なるほど首都機能に特化した都市だと考えると合点のいく、それはもうそれ専用に設計された特殊な街という印象。今回は街の印象ではなく。

アンドリュー・ワイエス “Looking Out, Looking In"

ナショナル・ギャラリーでたまたまやっていた、ワイエスの展覧会。アメリカ美術っていうとコンテポラリーなものしかほとんど意識になかったのだけど、ビビッときて他の展示を放ったらかしてワイエスの絵ばかり見ていました。

ボクの不勉強なだけで、ワイエス自体はとても有名なアメリカの画家だそうで。
図録の表紙にも採用されている「Wind from the Sea」。窓の構図、光の加減、ふわりとかるいレースカーテンの構成がとても“格好良い”。他にも郊外の住宅をテーマにしたシリーズが印象的で、その中でも室内の、窓辺を取り上げたものがツボでした。どれも差し込む光が印象的で、構図が構築的。

展示室には、絵画になる前の“スタディ”やスケッチがたくさんありました。スケッチがラフであればあるほど、その構図と光が印象的に浮かび上がってきて、出来上がった精緻な絵画よりもむしろそちらの方をずっと見ていたい感じ。

いや、スケッチとはそういうものなんだろうな。アイデアを瞬間冷凍する手段。だからこそ、なにがそこに取り込まれているかが見える。スケッチがつまらなければ、作品もつまらないのはたぶん、絵画の世界だけでない。
日記 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

パッケージ文化

ところ変わればパッケージのデザインもまた変わります。デザイン、というか、考え方、ですかね。

タマゴ。

日本で良くみるような、透明のパッケージはほとんど目にすることがないです。代わりにパルプを固めたものか、こんな発泡スチレン系のパッケージが主流。

そして、タマゴの殻1つ1つに直接なにやら印刷してある。そう、賞味期限。
日本ではあんまり見なかったなぁ。これはこれでとっても分かりやすい。絶対に賞味期限を見失うことがない。だけど、口にするもの(正確には殻は食べないんだけど)に直接人工的な手を加えるというのには、なんだかちょっと抵抗感もあったりします。

自然のものは自然のままが一番。というのは日本的な文化なのかな、と思ったり。食べるものもそうですね、最低限の加工で、素材の味がいちばん活きる方法を考える。どっちがイイか、は別として、そういう潜在的な思想・文化レベルでの差がやっぱりありそうですね、タマゴの賞味期限ですけど。
モノ | permalink | comments(0) | trackbacks(0)


今住んでる地域には、なかなかイイ感じのショップも少ないので、買い物も目的の1つに据えてカナダのトロントへ。

想像していたよりもずっと大きな街で、街のど真ん中にはトロント大学のキャンパスがあって、なかなか魅力的な街でした。こちらの大学のキャンパスはというと、日本のソレと違って街中のあるエリアに大学の施設がパラパラとあると行った感じ。街と大学、ではなく、街の大学、という雰囲気がとてもイイ。

建築もいくつか見たのだけど、既存建物の改修という点で共通しているこの2つ。

オンタリオ・ロイヤル美術館。設計した人、ダニエル・リベスキンド

一時期リベスキンドが多用していたこのデザイン言語は、旧館を繋ぐ大きなファサードとして外部へのインパクトは相当に大きい。でも内部空間はごく普通のエクステンション計画といった感じで、なかなかこの強烈なデザインが機能しているようには思えなかったな、というのが感想。ベルリンのユダヤ博物館のような強いコンテクストを感じなかったのが一因なんだろうか。


アートギャラリー・オンタリオ。設計した人、フランク・O・ゲーリー。

こちらも既存の改修計画で、ファサードとインテリアが刷新されていました。水平方向に長い曲面のガラスファサードは、この街の間合いではなかなか全体像がつかめなかったんだけど、インテリアは印象的。ごくごく普通の木質系材料を使ったチープな設計の中に、時折ゲーリー流の“毒”が盛られていて、ハッとさせられるのでした。
こういうの、上手いんだなぁ。初めて知ったよ。


というわけで、目的のカナダグースのアウターも購入できて、居酒屋にも行けたトロント。暖かくなったらまた訪れたいな。
建築 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

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