HASH BLOG

ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | permalink | - | -

標準スタンド灰皿

「リアル・アノニマスデザイン」という本の派生イベントで、アフター・リアル・アノニマスデザインなんていうトークイベントがありまして。あ、実はボク自身は現場にいけず、タグ付きで流れてくるツイッターのタイムラインを眺めてました。本は読んだんですけど。

という感じだったので、なんとなくアノニマスとはなにかという議論に意識が向いてたときに、ふと街中でみかけたのがコレでした。

JTが無償で配布している「標準スタンド灰皿」なるものらしい。

ボディはステンレス、上部の「フタ」の部分とベースはアルミのダイキャストでしょうか。いかにも頑丈そうで、しっかりコストがかかっていそうな灰皿です。寄藤文平さんのマナー広告がペタッと貼り付けてあります。
コンビニ前でも、たばこ屋さんの前でも、街中の喫煙スペースでも、よく見るタイプの灰皿。バツグンに格好いいわけでもないのだけど、でもしっかりと用をなす道具。頑丈でシンプルな造りと、嘘のない素材使いで、未だみすぼらしい姿のコレを見たことがありません。

昔だと、こういうものってアノニマスだよなぁと思ってたはずなんだけど、改めて観察してみて、何を思ったかというと、今はこれをアノニマスだよなぁとは思わないなぁってことで。

デザインという言葉が氾濫し、一段落して、その言葉の意味が多様化し、真意が問われる時代。世の中の風潮として広まったのは、「デザインされていないモノなんてない」という認識だったのかもしれません。そう、この何気ない灰皿も、とってもよくできていて、きっと誰かが一生懸命デザインしたものなんだよなぁ。

アノニマスという言葉は、柳宗理さんが提唱された概念で、当時は商業主義的なデザインに対する痛快なアンチテーゼであったと記憶してます。この灰皿を見ると、現代においては、商業主義的なデザインなるものもようやく駆逐され始めているのだなぁと。アノニマス=匿名性という、言葉の本来の意味を改めてデザインの世界で問うのであれば、それは意志決定に関わる集合知の匿名性なのかも、なんて。小難しいことが思い浮かんでは消えていってます。取り留めのないメモ書き。
モノ | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

20年

大阪市内には福島という地域があって、ここ数年で美味しいお店や美味しいお店や美味しい…がたくさん増えて賑やかになってきました。ボクもこの地域が賑やかになりかけてきた7年ほど前からボチボチと出没しては、いろんな人とお話したり、ひとりもで通えるような飲み屋さんを増やしてきました。

今日はそんな福島で事務所を構えてらっしゃる方の、事務所設立20周年パーティーに呼んで頂いたのでした。

祝、20周年。

会社のクライアントや関係者ではなく、事務所と共に育ってきた地域を代表する美味しいお店の方々が大集合。スピーチでは、いったいいくら飲み代使ったんですか!的なのも飛び出したくらい、地域と共に歩んできた20年だったのだと思います。

あらためて、20年という時間の流れの大きさと、街をつくるのは結局ヒトなんだなぁと思った次第です。
街が盛り上がるとか、成長するとか。これって何か大きな資本が投下されることもそうなんだろうけれど、息長く、ボチボチと、血の通った街が出来上がるにはそうじゃなくって、血の通った人たちが、血の通った生活をそこで営んでこそなわけです。そんな当たり前のことを、思い出させてくれた一日。

ボクもまたこれから、血の通った仕事をしていきたいなぁ、と。
日記 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

Copyright (C) 2004 paperboy&co. All Rights Reserved.
presented by Yusuke Hashimoto "HASH DESIGN WORKS"