HASH BLOG

ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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お祝い

6月末。天候にも恵まれて、祝い事には絶好の一日。
京都は東山、THE SODO HIGASHIYAMAにて結婚式。すばらしい環境。

この人がいなかったら、今のボクはいなかっただろうなと思える大切な先輩のひとり。
上司からのスピーチで、「この人は、他人(ヒト)に“してあげられる”人だ」と言ったのを聞いて、必死に我慢してた涙が一粒だけこぼれてしまいました。

人間性と真摯さは、それ自体では何事もなしえない。
しかしそれらの欠如はほかのあらゆるものを破壊する。
と言ったのはドラッガーだったっけ。そんなことを、自然と思い出せてくれるひと。イイ一日だった。
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マンティスチェア

お尻の数に対して、座面の数が明らかに過剰なひとり暮らしのわが家。
昔から低い位置で暮らすのが好きなボクが、低い位置で暮らすためのイス。去年うちにやってきたソファも、夏はアツイかもと思って。「低くて、涼しい」で探してたら、コレかな、っていうのに出会えたのでまた新入りを迎えることにしました。
ALITE "Mantis Chair"

重量726グラム、つまんでも持ち上げられる軽さ。座面高は203ミリ、畳むと1.5リットルのペットボトルくらいの大きさです。
フレームはテントと同じ中空アルミ素材で、中にはショックコードが入ってます。組み立てもパタパタと簡単。あとは“布”をかぶせるだけの構造で、仕組みはバタフライチェアにも似てます。

独特の低さも、軽快で軽量でしなやかなフレームも、アウトドアの道具としてデザインされてるからこそのもの。揺れないことが設計の前提であるインテリア用のイスと、根本的に違う。もちろん座面はシート1枚だけなので、涼しい。こういう軽快なデザインには、もっと学ぶところがある気がします。
サイドシェルチェアと並べてみると、かなり座面が低い。

でも、フレームはちょっと力学的に無理しているかなぁという印象。実際、(改良前のモデルらしいんだけど)フレームがポキッと折れちゃってる事例をいくつか見ました。
原因は、シートの低さを確保するための短い脚。パイプは軸力で保たせるのが一番強いと思うのだけど、脚の角度とその短足さ故に、座ったときの荷重をせん断力と曲げで受け止めてしまってる。なので、支点に負荷が集中する。三角につなげばもう少し強いんだろうけど、まぁそれは“揺れ”と“シンプルさとトレードオフの関係なので悩みどころ。

アウトドアの道具をインドアで使う。そのまま外に持ち出せるのも魅力的。今年のフェスにも、連れて行くことになりそう。
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design method


梅雨らしからぬ天候。この時期なのに、30度を超す気温の中、展覧会へ。
カフェに併設された会場で、いかにも秋田さんらしいリラックスした雰囲気。と、いうのは雰囲気だけで、見る人はみんなきっと“背筋の伸びる思い”だったに違いない。
秋田道夫展 「design method」

リサイクル素材「milca」で制作された展示台がとても簡潔かつシャープ。素材の可能性を十分感じさせるものでした。

初めて実物を見たカトラリーのシリーズ「mA」を前に、考え込んでしまいました。
「機能を増やすには技術がいるが 機能を減らすには哲学がいる」とは、展覧会のDMにも大きく取り上げられている秋田さんの言葉。「mA」は、全面鏡面仕上げという珍しい仕様のせいもあるのだろうけど、なんだかちょっと見たことがない佇まいだった。
あるべきディティールが、ない。
という感じ。
ふつうあるはずの、くぼみや、ふくらみや、線が省略されて、ない。

経験と蓄積のない人にはできないデザインだと思った。それが哲学であったかどうかは分からないけれど、そこには多分の勇気を感じたのでした。省略することは、勇気が要る。それも相当の省略だったので。

秋田さん、なんて書かせて頂いているものの、ご本人を目の前にするときっと“秋田先生”と呼んでしまうと思う。そういう空気を、プロダクトから感じる。不思議な感覚、不思議な方だ。
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すなお

カトラリーってどれもおんなじようなだけど、違う。けど、おんなじ。結局その差異は同時に“使い分ける”ことでしか意識されないことなんだと思う。そんな、カトラリーのセットを比べながら同時に使うなんて状況、滅多にない。

だから、意識に上らないという点で、どれも違うけれど、どれも同じ。

で、我が家のカトラリー。
SUNAO デザインしたのはgraf。

キュっと細くなったネックの部分が特徴的ではあるけれど、その他見た目には驚くほど特徴が無い。無い、ように見えます。これ、grafがデザインしたんだよって言っても、ふーんとながされそうなぐらい、素直っていうネーミングの通りとてもスーパーノーマル風。

でも、ひとたび手で持ってみると、からだに伝わってくる感触のリッチさにハッとさせられる。そんなカトラリーです。
全体像のバランスが絶妙にチューニングされてるのと、グリップ部分の厚み。この持ち手のやわらかな曲面は、持ってみて初めてわかる触覚のデザイン。触れている部分のセンサーが、そわそわとそこに集まってくるかのよう。

製品が発表された当時、初めて触ったときから、ずっと使うならこれかなという予感がありました。今、我が家のカトラリーはこれ。これからも、たぶんずっとこれ。だからずっと、売り続けて欲しい。
たくさん売れる(=買ってもらえる)ことも大事だけれど、ずっと売れる(売ることができる)ことも、殊に大事のように思います。
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こめ

唐突ですが、ぼくは食べることが大好きです。あ、美味しいものを食べることが、大好きです。でも、いわゆる早食いはニガテで、ゆっくりしか食べられなかったりします。

基本的に仕事から帰ってくるのが遅くって、食べ過ぎると次の日がしんどいので、なるべく晩ゴハンでは白ごはんを食べないようにしてます。なので、いわゆる“白メシ”に対する思い入れもあまりない。ん、なかった。
最初のうちは適当にホームセンターで買ったお米を時々食べてたんだけど。昨年大地の芸術祭に行ったときに、ふと購入した新潟の棚田米を食べてから、もう180度思考が変わってしまいました。

お米が美味しい。

と、思ってしまったわけです。なんと表現すればいいか分からないのだけど、美味いってこういううことだなぁと。それ以来、ホームセンターのお米が食べられなくなってしまいました。
今は四万十のお米を食べてます。

ちゃんとしたものを食べないとな、と思ったのでした。

そしてまだボクにも、こうやって、見た目には同じものの味をしっかり感じ分けることができるセンサーが備わっていたんだなぁということにも気付いた。日本人のDNAだとは言わないけれど、人間に備わっているセンサーは実に正直で、敏感で、そして大事にしなきゃいけないとおもった次第です。こうした普段使ってないセンサーを、時々“試してやる”ことは、必要なんだろうなぁ。
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One for One

去年の夏に買って、とても気に入っている靴。

TOMS Classics

年甲斐もなくウォッシュド加工の真っ赤なスリッポン。

One for Oneのコンセプトの元、TOMSの靴を買うと、世界中で靴を必要としている子供たちにもう1足がプレゼントされる。そんな仕組みもステキです。そのぶんちょっと高いんだけどね、でも直接キャッシュを募金するよりも、ずっと抵抗なく社会貢献ができるのだから、仕組みとしては偉大。

キャンバス地の本体と、ピッグスエードの中敷きと。ゆるくて軽くて履き心地がすこぶるいい。短めに丈詰めしたパンツに良く合います。
靴自体のデザインも、シンプルに、ひもが結べない子供でも履きやすく設計されてます。One for One の相手にも、自分と同じものが贈られる。そのための簡素で必要十分なデザイン。
でも、バイアスに切り替えた甲の部分が十分にアイデンティティを持っていて、遠目に見てもそれとなくTOMSであることが分かります。

こんなステキな靴をみんなが履けるようになることが、いいなぁと思うのです。
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presented by Yusuke Hashimoto "HASH DESIGN WORKS"