元来、“社会インフラ”って、個人で所有するにはコストがかかり過ぎるものを、みんなでシェアしましょうってことだったと思うんです。初期投資と維持費を分担し、それでも不足する分は自治体がサービスとして負担しますよ、と。
時代は進み、公共交通手段の担い手は民間の会社になりました。インフラという意識は薄れ、生活サービスとしての性格がとても強くなってきてる。元々「個」に向けた交通手段だったクルマは、というと、今でもまだやっぱり「個」に向けた消費財なわけですが、サービスという視点で見ると、もはや個人所有するものでもないのかな、と思ったりもします。
特に、今のボクのライフスタイルでは、クルマはコストがかかり過ぎる。それはクルマが買えないというわけじゃなく、費用対効果が期待できない、と言う意味で。なので、逆に社会インフラへと還元するのはどうだろうと思い、こんなサービスを使ってみることにしたのです。
カーシェアリング、はじめてみました。
無駄に意匠のない素っ気ないデザインのカードが、なかなかステキです。
公共交通が発達した都市部では、ふつうに用事のある場所に移動するだけであれば、何百万円のイニシャルコストと、月数万円のランニングコストをかけてまで、個人でモビリティを持つメリットが薄れてきた。もちろんライフステージによっては必要なものだし、趣味の対象としてのクルマっていうのもあるけれど。
あと、ふつう技術っていうのは進歩とともにコストが下がり、ダウンサイジングされて、公から個へと還元されていくもの。たとえば最近の「発電」とかまさにそうです。それを逆流するムーブメントとしても、なんだか面白いな、と。
スマホでサッと予約して、ICカードで鍵開けて。事前にネットで行き先登録しておくと、乗ったらすぐナビの設定も出来てる。出先のいろんな場所に自分のクルマがあるっていう、新しい状況も。
クルマは果たして社会インフラたり得るのか。いろいろ書きましたが、そんなことを身をもって実験したいなぁと思ってます。