そこが目的、というわけではなかったのだけど、ベルリン滞在中にやっぱり行っておきたかった場所。
日本を離れる直前に、あの校舎の中に泊めてもらえることが分かったのでメールを送る。出発までには間に合わず、返信を待って現地で予定を組んだから、7日間の旅行のちょうど真ん中の日に、1日だけベルリンを離れることに。ベルリン中央駅から電車で2時間弱。デッサウという街へ。
バウハウス・デッサウ。のある街。
バウハウス校舎の中です(撮影には許可が必要です)。もともとワイマールに設立されたアートと建築の総合学校。後にこの地に遷ってきた時に、当時の学長であったグロピウスの設計で建てられたのがこの校舎でした。
泊めてもらった部屋。デスクとイスはトーネット、もちろんブロイヤーのデザイン。
かつては学生のアトリエだった場所。ほんとにあの、校舎に併設されてる建物に泊まることが出来ます。広くて四角い部屋に、キャビネット、ベッド、デスク、洗面のシンプルな設備。シャワールームとトイレはフロアごとの共同。ただの四角い部屋、でも、高い天井と特徴あるカラーリング、大きな開口部に、“あの”バルコニーが、あぁ確かにここはバウハウスだなと思わせる要素としてあって、そして心地良いシンプルネスがある。
有名なバルコニー。
経済的で合理的で効率的で機能主義的な思想がそこにあったことは紛れもない事実で、“バウハウス”というとまさにこの文脈で語られることがほとんど。そして、ドイツデザインの堅牢さ・実直さと合わさって、合理的であることがそのデザインの魅力として捉えられていることがほとんで、まぁそれは実感としても間違いない。
勉強不足だったのもあるのだけど、面白かったのは設立当時からその思想がずっと継続されているわけではない、ということでした。元々は、そこにもう少し手工業的・神秘的なエッセンスがあった、と。
この校舎に表現されているものがあまりにも強いインパクトを持っているのだけど、思想やイデオロギーは、時代や社会情勢に併せて少しずつ変化してる。そこに身を置いてみて、合理的であるだけではない“何か”が感じられたのは、そのせいかもしれない。
そしてまだ、バウハウスは現役の造形学校として、生きています。
なにはともあれ、あこがれの場所に寝泊まりし、日差しが心地良い半地下のカフェテリアで、ネットサーフィンしながらビール飲むなんて、幸せな時間。ガイドツアーの時間も無視して、至福の空間に身を沈めるのでした。
あ、飲んでばっかりいたわけじゃなく、ちゃんと、マイスターハウスへも行きました。旧市街の方も、ブラブラと。
バウハウス宿泊の方法は、
こちらを参照してください。メールを送って、返事を待つだけ。
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