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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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雨フェス

土砂降りの週末には音楽を。

台風が近づいてるにもかかわらず、春フェスに出かけるのでした。レインウェア着て、レインハットかぶって、ザックにはカバーつけて、iPhoneは防水パックに入れて。
雨対策は万全に。けれどもまぁ、びしょ濡れ。チケットもへにょへにょ。
Springfields 大阪編 @大阪城野外音楽堂。
ゲストは細野晴臣、SPECIAL OTHERS、向井秀徳、LITTLE CREATURES。

雨のおかげもあって、しっとりした1日。
5時間もの間、止むことなく空からのシャワーと、音のシャワーとを身体に浴びる体験。ボクに当たってはじける雨音を、奏でられる音楽が上書きしていく。その両方に包まれて、なんだか頭の中は妙にフラットになって、最近起こったいろんなことをリセット。生ビールを雨水で割ったカクテル飲みながら。
お目当てだったスペアザが、意外にさらっと終わったのも、良かったのかも。

普段は、濡れてないことがデフォルトなので、雨は憂鬱の対象。でも、濡れてることが当たり前になると、雨もまぁ、イヤじゃない。

ライブのMCで、向井秀徳は言いました。「雨の概念を変えましょう」と。

偶然にも今日のNHK ETV特集は「細野晴臣 音楽の軌跡」。昨日聴いた優しい音楽のルーツを思い返す、幸福で複雑な時間になりました。
細野さんは「放射能」(原曲はKraftwerkの「Radio Activity」)って曲を、アコースティックで演ってくれて。みんな、どう受け止めればいいか戸惑っていたようにも思えたし、ボクもそうだった。けど、そこで思考停止しちゃいけないんだなって、そう、思います。

イイ余韻、日曜日。
音楽 | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

サイト引っ越し

ご報告が1つ。

ドメインの契約更新が年度末にあったのだけど、すっかり忘れていまして。どうやらリマインダも無視してしまってたみたい。なので、以前から使っていた.comドメインがどこかの誰かに乗っ取られて(?)しまいました。トホホ。

というわけで、メインサイトをお引っ越し。

愛着のあったURLだけに、すごく残念だけど、自分のミスだからしょうがない。
今度からは、「.net」で。
ブックマークの変更などなど、よろしくお願いします。


サイトの中身は相変わらず変わってませんが、ぼちぼち変化を生み出していかないとなぁとも思う日々でございます。
日記 | permalink | comments(4) | trackbacks(0)

バウハウス

そこが目的、というわけではなかったのだけど、ベルリン滞在中にやっぱり行っておきたかった場所。

日本を離れる直前に、あの校舎の中に泊めてもらえることが分かったのでメールを送る。出発までには間に合わず、返信を待って現地で予定を組んだから、7日間の旅行のちょうど真ん中の日に、1日だけベルリンを離れることに。ベルリン中央駅から電車で2時間弱。デッサウという街へ。
バウハウス・デッサウ。のある街。
バウハウス校舎の中です(撮影には許可が必要です)。もともとワイマールに設立されたアートと建築の総合学校。後にこの地に遷ってきた時に、当時の学長であったグロピウスの設計で建てられたのがこの校舎でした。
泊めてもらった部屋。デスクとイスはトーネット、もちろんブロイヤーのデザイン。

かつては学生のアトリエだった場所。ほんとにあの、校舎に併設されてる建物に泊まることが出来ます。広くて四角い部屋に、キャビネット、ベッド、デスク、洗面のシンプルな設備。シャワールームとトイレはフロアごとの共同。ただの四角い部屋、でも、高い天井と特徴あるカラーリング、大きな開口部に、“あの”バルコニーが、あぁ確かにここはバウハウスだなと思わせる要素としてあって、そして心地良いシンプルネスがある。
有名なバルコニー。

経済的で合理的で効率的で機能主義的な思想がそこにあったことは紛れもない事実で、“バウハウス”というとまさにこの文脈で語られることがほとんど。そして、ドイツデザインの堅牢さ・実直さと合わさって、合理的であることがそのデザインの魅力として捉えられていることがほとんで、まぁそれは実感としても間違いない。

勉強不足だったのもあるのだけど、面白かったのは設立当時からその思想がずっと継続されているわけではない、ということでした。元々は、そこにもう少し手工業的・神秘的なエッセンスがあった、と。
この校舎に表現されているものがあまりにも強いインパクトを持っているのだけど、思想やイデオロギーは、時代や社会情勢に併せて少しずつ変化してる。そこに身を置いてみて、合理的であるだけではない“何か”が感じられたのは、そのせいかもしれない。
そしてまだ、バウハウスは現役の造形学校として、生きています。

なにはともあれ、あこがれの場所に寝泊まりし、日差しが心地良い半地下のカフェテリアで、ネットサーフィンしながらビール飲むなんて、幸せな時間。ガイドツアーの時間も無視して、至福の空間に身を沈めるのでした。
あ、飲んでばっかりいたわけじゃなく、ちゃんと、マイスターハウスへも行きました。旧市街の方も、ブラブラと。

バウハウス宿泊の方法は、こちらを参照してください。メールを送って、返事を待つだけ。
もし、詳細知りたい方いらっしゃいましたらメールか、コメント欄にリクエストでも。
建築 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

てすり

いままでもいろんな「てすり」を見てきたけれど、これはなんだか別格。

美しいとか綺麗だとか良いデザインだとか、そういうことじゃなく、単純に設計者の意志と意図を感じたのです。
ヘルシンキ ヴァンター空港にて。

階段の手すりが、エスカレーターのハンドルのカタチにぴったり合わせてある。完全にぴったりなのです。

フレームはステンレス、持ち手は木をぐるっと曲げて。
これは、いろんな意味ですごいぞ、と。

この空港には何度か来ているのだけど、これに気付いたのは今回が初めて。それぐらい、そこにある“感覚”として自然だったということかもしれません。
てすりのカタチとしてあるべき姿は何か。カタチを変えようのないエスカレーターに“合わせる”というのが、在り様として正解なのかは「?」だったりするのだけど、思想がはっきりしていて気持ちいい。

かたやもう反対側はというと、水平部分をとらずに途中でブチッと切ってある。これまた大胆な。

日本の公共空間では、こうはいかない。バリアフリー法で、手すりの高さ・水平部分の長さの基準が決まってるので。もちろん、その方がユーザーフレンドリーではある。では、空間総体としての幸福感や心地よさはどちらが上か、というと、そこは考えの分かれるところなんだろうな。

ベルリンに着く前に、すでにいろいろ頭の中を駆け巡っていたのでした。
日記 | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

FALKE

ドイツ、といえば魅力的なプロダクトがたくさんあるので、いつもにも増してそういうことに胸躍っていた訳です。もちろん、持って行った“購買意欲”も、いつもより高めに。

ただ、これだけ地球の大きさが縮まって、流通もグローバルな時代なので、昔ほどコレ珍しい!っていうものにも出会わないのが現実だったりする。

たまたま泊まっていたホテルの何軒かとなりにお店を見つけて、これもドイツのメーカーだったのか、と。恥ずかしながら初めて知ったのでした。
FALKE RUN invisible

変なカタチしてますが、靴下です。ソックスです。

FALKEは、ドイツの靴下メーカーらしく、日本ではセレクトショップなんかでショートソックスをよく目にしてました。なにがそんなにイイのかと斜に構えて見てたんだけど、日本で買うよりお手頃だったので、お土産も含めて何種類か買ってきた、その中の1つ。

で、これが大当たり。
かかとの内側に滑り止めが付いていて、履き口のカタチも独特で、ズレずにピッとフィットしてくれます。なのにスポーツラインであるこの“RUN”は、底だけがパイル編みになってて、フワッフワ。足にすごく優しい感じ。

肌に触れるものは、日本のメーカーに全幅の信頼を置いていたのだけど、それがちょっと覆った出会い。うーむ、これはニッポン、がんばらねば。
モノ | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

どこから

海外に行くと、たいてい「どこから来たの?」と聞かれて「Japan」と答えるのだけど、今回はそれに続いて「日本のどこから?」と聞かれることが多かった。そして、「大変だね」と。

当然ながら地震、その後のニュースは海外でもバンバン流れているので、みんなそれを心配してくれてのこと。真意はどうあれ、とてもありがたいし、とっても心強い。

なかでも、バウハウスの校舎内にあるインフォメーションで出会ったこれは、特別うれしかったのです。
募金箱。

一目で日本の“それ”とわかる、力強い赤い丸印。
学生さんがデザインしたもの、かどうかはわからなかったけど、こうしてオリジナルなグラフィックまで用意してくれるのは、さすが現役の造形学校。

日の丸にありがたみなんて感じたこともないけれど、こうしてわかりやすく“表現”されたとき、ものすごい強さを持つ。

ナショナリズムの象徴ではなく、紛れもなく太陽を象徴する記号そのものとして捉えて。向こうから指してくる、光として。
日記 | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

ベルリン・デッサウ

帰国、しました。いやはや、ビールたくさん飲んだ。

昨年の反動から、あまり長距離移動をしない旅にしようと。ベルリン延べ5泊、あいだでデッサウ1泊。
宿泊予定先からのメールがなかなか返ってこず、冷や冷やしましたが、柔軟に予定を変更しながら。持って行ったMacBookと、各地で整ってるWi-Fi環境のおかげです。

なぜ今ベルリンか、という問いに対する明確な答えはないのだけれど、それでも「都市」として複雑な歴史を辿ったベルリンがどう動いているのか、20世紀最後の巨大な都市開発といわれた現場を、この眼で見てみたかったというのは、大好きなビールを堪能するぞ!という以外の大きな動機だったのかもしれません。

デッサウでは、バウハウスの校舎内に泊めてもらいました。シンプルな部屋の中で、非日常的な日常を送る経験。

(ボクにとっての)近代デザインの聖地バウハウス・デッサウは、イメージ通りの立ち姿でそこにありました。
教育機関としての“考え”を、何でどう表明するのか、という課題に対する鮮やかすぎる回答を目の当たりにして、まだまだ自分もやらなきゃなぁという想い。
おなじみのアングルからちょっと引いて。

泊めてもらったのは右端の建物の中。造形学校として現役なので、学生もたくさんいて、まさにまだ生きているなぁという感じがします。
予想よりも遙かに太陽の日差しが心地良く。罰当たりにも、ここのカフェテリアで再びビールを頂いたのでした。まぁみんな、そうするに違いない。

イーストサイドギャラリー。つまり、ベルリンの壁。

アートとデザインの街、ベルリン。そういう能書きを、直喩的にに感じることはあまりなかった気がします。かといって、そういう概念が普及していないかというとそうではなく。表現はむずかしいけれど、実直で強固で素直で頑丈で、そして刺激に満ちた街でという印象。レガシーもコンテンポラリーもメジャーもアングラもサブカルも、イイ分量で共存しています。

もちろん、ミース、コールハース、ハンス・シャロウン、リベスキンド、アイゼンマン、ザハ、ヘルムート・ヤーン、ヌーベル、フォスター、グロピウス等々。たくさん建物の見ました。これだけあると、個体としての存在もそうだけど、集まってどうかという方に俄然目がいくのだということも、ボクとしては新鮮な発見でした。

道中の日本とのメールのやりとりで、選んだ旅先を「貴殿らしい」と言われたことが、妙にうれしかった。そんな思い出を残して今年のゴールデンウィークが終わります。
続きはまた、いずれ。
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