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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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ジャズ

ミニマルとミニマムはちがう。シンプルとミニマルとミニマムも、それぞれ違う。
でも、シンプルなミニマムっていうのは存在する気がする。

なんだかよく分かりませんが、これはどれだと考えたとき、その“シンプルなミニマム”だなぁと思ったわけです。
repetto "JAZZ" サイズ42。 農林会館のWalls & Bridgesさんにて。

この写真じゃなんのことやらよくわかりませんが、一応クツです。
簡素なパッケージが、またいい感じ。

うすーいレザーのアッパーと、ぺったんこのソール。かなりダイレクトに地面と足の裏がコミュニケーションしちゃうので、長く歩くには全然向いてません。近所のお散歩か、カフェでのまったり休憩が多めの外出用。

でも、ぺったんこにできるし軽いしで、旅行や出張のお供に、2足目の靴として活躍してくれます。普段履きも、かるーい履き心地で気分も軽くなる。最近の、ボクのスタンダードになりつつあります。
なにより、履くだけでなんとなく醸してくる“フレンチ”感。存在感はすごい。

簡素でシンプルで最低限。そしてディティール・レス。トリックもない、正直なクツ。
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War is drug

風邪っぴきの週末は。

金曜日の帰り道、最後の体力絞り出してツタヤへと。DVD3枚借りてきて、おとなしく自宅待機の体制を整えて。結局、金曜の深夜から土曜日にかけて4本の映画。『CHOKE(邦題はセックス・クラブ)』、『カイジ』(テレビ放映の録画で、たまたま)、『パレード』。

この3本もすごく面白かったのだけど、ダントツはこれでした。 

アカデミー賞6部門で受賞したと聞いて、そういう“メジャー感”を予測していたのだれど、全く良い意味で裏切られ。『ダークナイト』以来、久しぶりに味わう緊張感に、足の裏まで汗かいていました。

戦場での、爆発物処理の特殊部隊を描いた物語。
特別な、1つの標的に向かって話が進むのではなく、日々の積み重ねが折り重なってストーリーになっていく。必要以上にドラマチックでもなく、でも非日常的な場面の連続は、多少説明不足な脚本によって観る者が積極的にコミットすることを強要しているようで。

有名なスター俳優も出演してなくて、それ故にこの人は生き残るな、という安心感が無い。だから本当に、いつ誰が死んでもおかしくないという、内蔵をえぐられるような緊張感があって、足の裏まで汗びっしょりなわけです。

タイトルは、映画のモノローグに出てきた言葉。戦争は麻薬だ。物語の最後の最後、妙な虚脱感に襲われる瞬間にまたこの言葉が頭をよぎる。2010年、ボク的最高傑作になる予感がします。えぇ。
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影の時計

僕にとっての腕時計、を考えてみる。

それは、時刻や時間を確認するための道具、というよりは、その確認もできるアクセサリー、という位置付けに近い。
機械式の大袈裟な時計、それは多分、ステイタスという意味に近しい。正確に時を刻み、止まることがなく、多少の衝撃にもビクともしないタフな腕時計が必要ならば、G-SHOCKがやっぱり頼もしい。視認性が必要ならば、パイロットウォッチやダイバーズが頼もしいんだろうな。

ならばいっそのこと、時計を“着ける”というコトだけに重きを置いてみてはどうだろう。時計でありながら、時刻の確認がとてもしにくいものとかね。移動販売車で見つけたコレ見ながら、そんなこと考えたのでした。まっ黒な、まっ黒なスウォッチ。

機能を蒸発させて、そのシルエットだけがひっそり腕に残ったかのような。
それはまるで影。

最近、以前買った駅の時計をあまり付けなくなったのは、きっとそれが、時刻を確認することに特化したカタチになってるからなんじゃないか、と思ったり。
機能の表現がちょっと大袈裟過ぎるんだな。

もちろん、デザインの考え方は面白くて大好きなのだけど。
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ソラニン

大好きな映画。DVDを借りてきて、通算3回目の鑑賞。
「ソラニン」 監督した人、三木孝浩

大好きなシーン。ビリーが芽衣子を迎えにいって「種田のこと、もう大丈夫か?」と聞く。ただそれだけなんだけど、ボクはいっつもここで泣いてしまう。

ピーターパンシンドロームというか、執行猶予期間というか。
この映画をもうすこしだけ早い時期に観ていたら、きっと今とは全然違う気持ちになったのかもしれない。そう、自分でも思う。

こんなステキな映画をつくってくれた、ミッキーさんこと三木監督に感謝。
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あたらしい大きさ

眠い目をこすりながら、身体をむりやり東海方面へと運んでいく。

先週レクチャーを聴いたばっかりだし、作品の修復は終わったって言うし、連休の中日だし。これはもう今、このタイミングで行けと、天か何かからのお告げだと思って。

作品展数は5つと、決して多くないのだけど、表現としてふつうでありながら、そのどれもが狂気に満ちている感じがして、気持ちが乱れます。ワサワサする感じ。

この、「表現としてふつう」というのが、レクチャーで感じたレガシーな建築像なのかもしれない。具体的方法論はものすごく堅実で、良い意味で伝統的というか、古くさいというか。

ただ、表現しようとしている抽象的なイメージの強度がもの凄いが為に、結果的にそのどれもが今まで見たことのない物体=建築として立ち現れています。
この抽象と具体の接続が、僕の知っているそれではない。

「建築のあたらしい大きさ」というタイトルと、展覧会のテーマのマッチングも素晴らしいです。すべての作品解説にスケールが書いてあって、まさにその、“建築”の“大きさ”が、展覧会通しての主題です。忠実で正確な縮尺があるということは、実際に出来上がる空間のイメージがある、ということ。
これは建築なのか、アートなのか。きっと紛れも無く建築なんだろうと思います。

それにしても、企画展の間に常設展が入り込む構成はなんとかならないものかと思ったり。これだけが気になった。室構成上しかたないっちゃしかたないのだけども。
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Hoi!

夕方より始動する土曜日。雨。

grafに向かったのは、オランダデザイン展「Hoi!」のオープニングパーティーのため。
“Hoi!”とはオランダ語で「やぁ!」という挨拶のことらしい。

すこしひねりのあるフィンガーフードと、自分で100%オリジナルな配合を決めるカクテル。
テーブルの真ん中にはドカンとフルーツポンチが置いてあって、じつはこれがワークショップ的な役割を担ってます。いろんな味のリキュールやジュースやシロップが、あらかじめ取り分け用の器の中に入っていて、それをいったんドボンと入れなければ、フルーツポンチをサーブできない仕組み。だから、大勢の人が食べれば食べるほど、いろんな味が混ざっていって、どんどん味も変わってく。中に入ってる“具”も、フルーツだけじゃなく人参やレンコンまで入ってるし。

フルーツポンチひとつでも、インタラクションを起こす仕掛けは出来る。
この、面白い、けど必ず良い方向に転ぶかどうかは分からない感じ、というのが、ボクの中でダッチデザインと繋がっていきます。

肝心の展覧会は、大阪市内5ヶ所のスペースに散らばっています。個人的には、OMAやMVRDVのモデラーでありプロダクトデザイナーでもある、ヴィンセント・デ・ライク。
OMAの模型なんかは、よくマネしようとしたもので。模型自体にデザイナーが関わってるなんて知ったのは、かなり時間が経ってからのことなのであります。
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お料理

日常の息抜きに、というか。ひょいっとお友達にお誘いを受けて、フードコーディネーターさんが主催されている料理教室にいくことに。

お願いすると開いてくれるらしく、生徒4人のこぢんまりした会。
中華の献立。

野菜たっぷりの麻婆豆腐。サツマイモのきんぴら。ぱりぱり春巻き。はんぺん肉団子のフワフワ中華スープ。手作りラー油。サツマイモのアイスクリーム。

ちゃんとできましたとも。美味しく頂きました。
手作りラー油がこんなに簡単に、しかもものすごく美味しくできるなんて。ビールのお供に、ご飯のおかずに、なんでもいける。

料理を教えてもらうなんて高校の調理実習以来。しっかり楽しんで。
先生はテキパキとものすごい勢いで教えながら料理しながら切りながら揚げながら、話をしながら進めていきます。
一番学んだのは、その先生の手際の良さだったりして。
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designeast01

いろいろこなして夕方から。
去年の“00”は、確か青森に行っていたので行けずじまい。今年こそは、と思っていたDESIGNEAST 01に。

国際水準のデザインが生まれる状況をデザインする。イベントのネーミングからも分かるようにそんな気概に満ち満ちたイベントになってました。
DESIGNEAST 01@名村造船所跡地・クリエイティブセンター大阪

会場入りした時は、ちょうど山崎亮さんをモデレーターに、椿昇さんとナサニエル・コラムさんがトーク中でした。その他にもたくさんのゲストスピーカーが来ていて、惜しいことしました。

個人的な目的は、石上純也さんがゲストだったLive Round About Journal。モデレーターは藤村龍至さん。ツイッターで実況しながら、リアルタイムに東京でフリーペーパーをまとめる試み。

石上さんのレクチャーは2度目だったのだけど、相変わらずの淡々としたマシンガントークに会場全体が飲み込まれている様子はすごい。マシンガントーク、というとかなりイメージが違うかもしれない。淡々と1時間、休みもなしに途切れることなく話続ける。土砂降りの雨が、音もなく降り続けるよう。

テーマはアーキテクト・アーティスト。その境界について、だったと思うのだけど、それとはちょっと遠いところで話は進む。けれど、最終的にこの“境界”というのが、石上さんの建築の中で非常に重い意味を持つことが分かります。

四角い自然。透明なこと。建築と森。たくさんの興味深いキーワードと共に、繰り返される“風景”という言葉。

一番の発見は、かなり建築に対するレガシーな想い、定義を持っているということでした。
立ち上がる建築は、これまで見たことないような姿で立ち現れているのに、具体化する方法論はかなり従来的。自立すること・境界を意識すること・垂直水平であること・建築には建築の役割があること、とか。そこに、森・自然・庭・連続性・薄い・広いとったような、儚くも強い抽象的なイメージが結びつく。その結びつき方が、僕の知ってる接続とは全く違うんだなぁと。

けれどしっかり時代性に対する認識もあって、今の時代を「気候のようだ」と表現するあたり、ハッとさせられました。

イベントは大盛況だったらしく、残念ながら行けなかったエンツォ・マリのレクチャーはかなり強烈なものだったらしい。
デザインを巡る“状況”。ソフトでもなく、ハードでもなく。その中間領域をつくっていくようなコトだと思います。勉強になることが多かった。ボクもその、状況の一因となるように。
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カブトムシ

蛍光ペンを探してロフトをうろうろ。
ペンケースの中にすんなりおさまるように、細身でちょっと短い。それが条件。

チャコールグレーか透明なボディーが多い中、ビビッドに塗装されたコレが目に入って。「Beetle Tip」という商品名に、なぜカブトムシ?と思ったものの、まぁ蛍光ペンだし、ということでそのままレジへ直行。

あまり意識してなかったのだけど、帰ってキャップ取ってみたら、ビックリ。
ペン先がカブトムシの角になってました。

KOKUYO "Beetle Tip"というプロダクト。太線・細線・二重線を、全部網羅できるようなペン先の形状になっているらしい。なるほど、たしかに。

実はコクヨ・デザインアワード2007の優秀賞を、商品化したもの。なんか見覚えあると思ったら、そういうことだったのか。当時は「Beetle Head」というネーミングでした。

使い勝手は、というと。
細線を引く時は、ペン先が邪魔してちょっと見にくいかも。着地点が見えないので、どこに線が引けているか、若干不安感があります。ペンの持ち方によっては勝手に二重線になっちゃったり。太線引くだけなら、良好。
この、複雑なペン先をモールドする技術ってすごいし、コストもかかってるんじゃないかなぁ。金型を分割するしか、脱型できないし。

軸のポップさが、やっぱり気に入ってます。
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