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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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原研哉さん

 今日もすこぶる気持ちのイイ休日。

原研哉さんが講演にくるって聞いて、以前から予約してたデザインフォーラム@中央公会堂へ。キレイに整備された中之島、歩いていてとても気持ちいい。
中央公会堂の前の風景。

講演は、デザインとは社会構想業だ、っていう印象的な言葉からスタート。
本で読んだり伝え聞いたり。無印良品のコンセプトにもなっている"Emptiness"について、やっぱり本人の口から聞けたのがとっても良かったです。

なにも無いところに、なにかが満たされる。
なにも無いからこそ、なにかが満ちていく可能性がある。
それを期待して、なにも無い=emptyな空間をつくり、崇拝する。日本の信仰文化に沿って解説される"Emptiness"の概念はわかりやすく、気づきの連続でした。

そう、可能性の文化だったんだなぁ、と。
あとは、シンプルの起源の話とか。観光の話、掃除の話。あ・うんの話。

でもでもズバリ一番印象的だったのは、スクリーンに映し出されたスライドの美しさでした。おそらくすべてスライドの為に描き起こされたモノクロのグラフィック、美しいフォント、美しい写真。完全にスキのない1時間。グラフィックデザイナーには当たり前かもしれないけれど、ここまで信念のあるスライドは初めてみました。これは、見習わないと。
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ホステル

5月らしい、イイ気候の土曜日。午前中に仕事片付けちゃって、午後からはD&Departmentへ。中谷ノボルさんの公開取材を覗きに。建物のリノベーションを中心に、いろんな活動をしている事務所の代表です。ダイビルに事務所があった時代に、喫茶・大大阪でゼミをやらせてもらったり、いろいろ思い出があったりするのです。


NIPPON VISION にちなんだイベントなので、内容は「観光」というテーマに引っ張られ。とっても興味があった Hostel 64 Osaka のこともたくさんしゃべって頂けました。「ホステル」という宿泊の業態のことも。


ボクは、宿泊体験に対する意識が低いってツイッターで書いた気がするのだけど、それは料金の問題がとても大きいということに気付きました。

NIPPON VISIONでも「奈良ホテル」や「無可有」を初めとするすてきな宿がたくさん紹介されてます。他にもいわゆる“良い宿”がたくさんあるのは知ってる。でも、だいたい宿泊料はお高め。良いものは高い、っていう価値観は理解できるし、払えないわけじゃないけど、さすがに学生さんとかには難しい価格帯だと思います。それならば、他に行きたい場所を優先したい、っていう気持ちは当然のこと。そして今でもボクは、海外ひとり旅にはホステルをけっこう使います。


海外には、ホステルがたくさんあって、旅行してる若者にたくさん遭遇します。日本との、習慣や意識の違いというのあるだろうけど、若い人たちにとって、料金が安い宿っていう、旅のインフラが揃っているということは、ものすごく大きいことだと思う。

スペイン グラナダのホステルにて


たいていのホステルは、安い。そしてドミトリー=相部屋です。だなんていうとネガティブなイメージだけど、実際はそれだけじゃない。ヘルシンキはオリンピックスタジアムの一角にあったし、NYだとマンハッタンのど真ん中という立地。古城をリノベしたのもあった。今回のスペインではグラナダのオアシスという所に泊まったのだけど、ここも古いアパート(?)をコンバージョンしてて、中庭や奥にワのある建物が、特徴的でそれだけで印象に残る。


相部屋な代わりに共用のリビングがあって、他人を許容する状況があり、そこらじゅうで他人同士の会話が起こってる。誰かがお酒持ってきたら自然とそれが回ってくる。


公用語はたいてい英語。個々人の積極性に差はあれど、みんななんらかのコミュニケーションを求めてやってきてるのがほとんどです。

実際、グラナダのホステルにあるバーで飲んでた時には、まず韓国の学生さんに英語で話しかけられ、フランスの女の子に話しかけられ、その彼氏とサッカーの話をし、最終的には4人で街に繰り出して夜中まで飲む、なんて状態になっちゃってました。

ボクも英語は全然得意じゃないのだけど、みんな理解しようと色々試みてくれるし、知りたい、聞きたいっていう気持ちがあるから、それをイライラもしない。そういう関係っていうのはとても健全で、ボクは良いなぁと思うのです。


そうして若いうちにいろんな場所を巡って、いろんな人やローカリティに触れる。いろんな観光地にも行く。そりゃ、観光に対する意識も醸成するし、オペレーションだって上手くなるわけです。

宿泊施設は、観光の重要なインフラ。

と、思ってたところ。中谷さんが、それを実行しているのがほんとにスゴい。


ナガオカさんが「なぜホステルに泊まるんですか?」という質問を投げかけたときに気付いたこと。難しいなぁと思ったのは、個々人の“お客”としての経験値が、一般的なショップに対するそれよりも圧倒的に少ないということ。そもそもの経験がないと、何が良いのかがわからないのです。

カフェや、雑貨屋さんや、レストランやといった業種は日常的によく利用するから、立場が逆転した時も、何が良くて何が悪いかが、わりとイメージしやすい。だけども、宿泊施設となると、一般的には非日常。だから、良いイメージがつくりにくい。特にホステルなんかは。


日本にホステル文化が根付いていないっていう事実は、受け入れなくっちゃいけない。他にね、日本的な解決方法を、「おもてなし」「清潔感」といったキーワードの中から、日本でのあるべき姿を探す必要が。

Hostel 64 Osaka の意識した日本的なもの、も、お話してくれました。ボクにとってこの公開取材、とても意味深いものになったのでした。

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ペーパーショウ2010

 朝からいろいろソワソワしてたのだけど、結局耐えきれず、夕方からOBPへ向かう。TAKEO PAPER SHOW 2010の招待状が手元にあったので、ね。

今年のテーマは「proto-」。
「原始」「原型」などの「原」を意味する「proto-」をキーワードに、紙本来のあり方、そこに秘められた可能性と紙が持つ真の力を実感する、体験型のペーパーショウを展開します。
とのこと。

今回のアートディレクターは山口信博さん、緒方慎一郎さん、そしてボクの大好きなデザイナー山中俊治さん。
最近のペーパーショーの中では一番グッときた展示でした。

紙の持つ軽さ、弱さ、儚さ、優しさが、しっかりと表現されていた展示に、ゾクゾクしました。展示点数は正直少なめです。でも、実際の展示に触れ、紙の質感を感じる。その体験がもたらす、人間の触覚センサーへの刺激は相当なものでした。家に帰ってきた今でも、親指と人差し指をスリスリする動作、それがなかなか止められません。

ティッシュのふとんには、挟まって眠りたい。
「紙と水」で、漉かれたパルプが水に戻る瞬間は、いつまで見ても飽きない。
現地で案内係の方が「紙の意義を見直す」と、何度も、何度、何度も。そう仰っていたのがとても印象に残っています。
質量と質感を持つということが、これほどまでに刺激的だったとは。

明日はiPadの発売日。指先をつかったインターフェースの本格的な始まりの日。でも、iPadで触れるのは結局ガラスの表面であって、決してタンジブルなインターフェースではない。それで、人間の指先の感覚はどこまで刺激されるのだろう。なんてことも、やっぱり考えてかないと。
鈍感であることは、デザインを志すものに取って致命的だと、改めて認識。
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マドリッド

ビルバオからは、再びバスに揺られてマドリッドへ逆戻り。つまり、Uターン。
移動のルートからは思い切りはずれてたってこと。だけどそれぐらい行きたかったんです。

で、マドリッドはちょっと気を抜いて、一気に。いろいろほっつき歩いたんだけど、主なもをご紹介。
まず、レイナ・ソフィア美術館。

こう見えて、病院からのコンバージョン。病室を展示空間へと変換し、元の建物をそのまま維持するため、メインの縦導線=エレベーターを取って付けたように配置する、ということをやってます。混ぜたり境界を曖昧にしない。こういう解法はよく見るけれど、これは潔さが素晴らしいです。
ガラス張りのエレベーター棟は、そのほとんどを構造的に上から吊るという、けっこうハイテクでアクロバティックなことをやってる。だから、見た目にふつうじゃない。ふつうっぽいんだけど、そうじゃない。

内部では、念願のピカソ「ゲルニカ」と対面。
言葉にならず。グッゲンハイムに次ぐトリハダ。今回の旅行中に出会った絵画の中では一番衝撃でした。貴重な体験。

裏側に回ると、ジャン・ヌーベルの新館“FEZ”が。でっかい中庭に、分厚い屋根、と、斜めに切り掛かれた穴。風景を反射する全ツヤの素材、ガラス、スチール、赤い色。ヌーベルっぽい、まさにミラージュする空間。旧館との関係性は理解できなかったけど、街との関係、巨大なパブリックスペースを覆い包み込む配置は心地よい。

興味深かったのは街路からのアプローチ。歩道からの高低差をそのままズリズリとすり寄せてます。けっこう傾斜がキツいところもできてるのだけど、おかまいなし。だから、なんだか街との距離感が近い。というか、ゼロに近い。吸い込まれてく。
この段差処理は、他の建物でもちょくちょく見かけました。パリのポンピドゥーセンター前の広場でも同じこと感じた記憶が甦る。

日本だとキチッと斜度を12分の1(屋外だと20分の1)以下にして、踊り場や立ち上がりや手すりを設けたスロープが、法律上必要です。それが、動線上の煩雑さを生んだり、街との距離を遠ざけたりすることがある。もちろんマイノリティの使い勝手を犠牲にするつもりはないけれど、ほんとう必要なものは何か、優先順位も含めて、あらためて考えないと。

翌日にはもうマドリッドを離れるつもりだったので、電車のチケットを調べにアトーチャ駅へ。ラファエル・モネオのコンペ案で、1992年に改修された駅。
巨大なアーチ空間である古い駅舎を、機能だけをごっそり抜き取って空間だけをそのまま残すという、ものすごく贅沢な改修。古いから残す、なんていう消極的な理由だけじゃなく、これだけ“おおきな空間”というのはそうそうない、という場の価値を認める立場からの改修は、清々しく、体験すると納得感が大きい。

ただ、大きいことは良いことだ、と認めることはものすごく勇気のいることです。だから感動する。
これ、全部待合空間。

昔の線路跡には、これまた巨大な植栽が植えられ、待合空間・カフェ・チケット売り場がパラパラと配置されてる。とにかくベンチがたくさん置いてあって。人がみんな思い思いに居る、そんな場所。

ある種の温室状態なので、湿度は高く、ちょっとムッとしてる。だけどたぶん、マドリッドの人は、この「ムッとした感じ」から、マドリッドに帰ってきたことを認識するんだろうな。そういう場所の記憶としても機能してると思う。

翌日は朝から、カイシャフォーラム(Caixa Forum)へ。
設計した人はヘルツォーク&ド・ムーロン。古いレンガ造の建物の外壁をジャッキアップ(?)して持ち上げ、ピロティ状のエントランス空間をつくってます。上にはコールテン鋼(=安定したサビを持つ鉄板)を外装につかったボリュームがどーんと乗ってる。

裏通りからはこんな感じ。外壁が浮かんでます。さりげなく、とってもアクロバティック。

と、局所的に見るとそう思えるのだけど、少し引いて、道向かいの歩道から眺めてみると、ボリュームコントロールにとても気を使ってるのがわかる。周辺建物との関係性のスタディを、たぶんすごいしていると思う。総体として、街に対する親和性が高い、というか。

中はなんと無料のギャラリーです。ポリゴニックに分割された面で構成されたインテリアや、ランダムでヘナっとした蛍光灯照明や。素材の開発力がすごい。

あとはプラド美術館にも行ったのだけど、広すぎて攻略できず。宗教画にどっぷりどっぷり。

という感じのマドリッド、夜はまたもやバルにて、ビールとオリーブで乾杯してました。
泊まったのは、個人経営のホステル。ふつうのマンションの1室で、ひとときの共同生活でした。いつものボクの、旅のスタイル。

それにしても、こうやって書き起こすとずいぶんと駆け足。実際はのらりくらりとしてるんだけどね。
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バルセロナの信号

いろいろすっ飛ばしていきなり、ですが。


スペインの信号機はだいたい黄色い箱型をしてました。でもって、ぜんぶ縦につながったカタチです。日本だと雪国仕様、ですね。(日本の豪雪地帯では、雪が積もらないように車用の信号も縦につながってる)


当然新しいものは、LED光源のものに置き換わっていってるのだけど、その、バルセロナで見た新型信号機が秀逸で。

バルセロナの街角。黄色い信号機がたくさん。


よく見ると、同じカタチが積み重なってる。歩行者用も車用も高いところも低いところも、すべて同じユニットの組み合わせで構成されてます。


信号機にありがちな“庇(ひさし)”もなく、シンプルなカタチ。黄色、という強い色の分、カタチの表現は極力抑えられてます。

ユニットの組み合わせは、2段だったり、3段だったり。一番上だけが違う方向を向いてる、なんてのもありました。この、「回転」という機能は、このデザインの大きな発明です。


前面は真っ黒ですけど、発光するLEDの範囲は基本どおりの丸型です。赤信号・青信号なんかは全部のLEDが光るから、ふつうに丸い。

でね、歩行者優先とかのピクト表現が必要な場合は、LEDの発光配列をプログラムしてるだけです。こうすると、黒いフチ取りとLEDの非発光部分が一体化して、「○」が消える。全面が一体でひとつの表示面になるわけです。

そう、カタチに関しては、徹底してユニット。この徹底ぶりが、フォーマットをそろえる意味を、より明確化してます。


とってもシンプルな回答なんだけどね。ついつい“バリエーション”とかつくりたくなるもので。こういう、「答えの強度」は、見習わないとなぁと思ったのでした。印象的な風景です。

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ビルバオ

スペイン、マドリッドに到着したのは午後7時過ぎ。翌日、北のバスク地方をめざし、4時間半バスに揺られる。降り立った場所は、ビルバオ


1997年にオープンした美術館を訪れること。今回の旅でここだけは、明快な目的があって。

スケッチ、映像、写真、図面。いろんなメディアを通して見知っていたあの“モンスター”ミュージアム。なんだかんだいって、僕ら世代のスター建築、だと言ってもイイと思う。その場所に建つという体験は、ただそこにある建物を体験するのとは明らかに違ってました。正直、鳥肌立ったもの。


でもね。でもでもビルバオは、それだけじゃなかったです。美術館はあくまでも、文化的再開発の起爆剤だった。それ以外の、都市全体のデザインマネジメントが上手くいっている、という印象が、ものすごく強く残りました。

街を流れるネルビオン川。に掛かるカンポ・ヴォランティン橋の美しいシルエット。

旧市街側から、グッゲンハイム美術館の方向のアングル。


カラトラバの設計なので、近づくとそれなりに複雑な感じになってます。当然ながら、歩行者専用。


緑のじゅうたんの上を走るトラム。

実はこのラブリーさが、一番印象的だったかもしれません。軽量なライトレールだからこそできる軌道緑化。点々と咲くちいさな白い花。これが新市街をずーっとつらぬいてます。

公共交通はバス・地下鉄・トラムと、とっても充実。さすがに運転間隔は若干長いけど、料金体系も明快だし、迷うこともない。


そして。

グッゲンハイム・ビルバオ。設計した人、フランク・O・ゲーリー。


実はこちら側が裏側で、正面エントランスはまったく逆にあります。だまされる人も多いのだけど、そのおかげで川を取り込んだ回遊導線が成立してる。見たまんま、カタチはものすごく違和感あるはずなのに、ぐるっと回ってるうちにその違和感はずいぶん中和されてたりして。


橋の手すりの高さが、ベンチぐらいで、奥行きもベンチぐらい。日本じゃあり得ないけれど、そこでたくさんの人が風と太陽を浴びながら休憩してる風景は、やっぱりいい。

珍しく内部は写真まったくNGでした。コミッションワーク的なものもあり、展示内容は見応えありました。リチャード・セラを、はじめてスゴいと思った。


飛行機には乗ってないけど空港にも。こちらも設計はカラトラバ。

簡単にできそうなものも、この人にかかると複雑化する。それが良いのか悪いのか。この空港もずいぶんアクロバティックな構造で、実はボクが立ってるこの下部は、15mぐらいのキャンティレバーだったりする。


開発にあわせてつくられた地下鉄は、ノーマン・フォスターのデザイン。


プランはものすごくオーソドックス。スッキリシャッキリ、工業的なデザインだけど、線が細いから無骨さは感じません。地下鉄だけど、空間のボリュームが大きくて贅沢。

でも実は、いくつかある駅は、まったく同じデザインフォーマットで。駅名の看板を見逃すと、ときどきどこの駅にいるかわかんなくなるんですけどね。


とまぁ、代表的なところを。


トラムもしかり、地下鉄もしかり。美術館を中心とした文化・観光都市として成立するために、デザインコントロールはかなりしっかり行き届いてる印象を受けました。

バスだって、ゴミ箱だって、パーキングだって、掃除のおじさんの車だって。横断的なビジュアルイメージですっきりまとめられてます。ジャンルや組織、みたいな縦割りを、ここでは感じない。もっと他に中心となる概念があって、みんながその方向を向いて動いてる。それは十分すぎるほど分かりました。


ご飯は旧市街のバルをはしご。旧市街の複雑な街路も活気があって、街としてのバランスがとれてる。

フランスパンの上におかずが乗ってるピンチョスっていうスタイル。バスク地方の食べ方らしい。同じスペインのバルでも、地域によって食べる物が違う。そういうのがね、やっぱり面白い。

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スーベニア

いきなりこの話題から、っていうのもなんなんですが。
ボクは“お土産”を買うのがニガテ。

いかにも、なお土産もちょっと…だし、オシャレーなグッズもなんだかなぁと思ったり。その場所にちなんだ物を、できれば買いたいのだけど、それってけっこう難易度の高いことだったりします。

そう、お土産やさんってけっこう難しい。
最近は、美術館にいっても、遺産にいっても、その場所場所にショップが併設されていて、ロゴ入りのグッズとか、写真集とか、Tシャツとかエコバッグとかが手に入る。それでも、なかなか買おうってトコロまでいかないのが現実。

グッゲンハイム・ビルバオにも、ショップが併設されていました。なんか欲しいなぁと思いつつ、グルグル店内を物色するもピンとこず。うーんとさらにグルグルまわっていたら、レジ近くの人目につかない棚で、これを見つけました。
グッゲンハイム・ビルバオ オリジナルブックマーク

100%チタン製!

「100%TITANIUM」の文字と、ロゴタイプ、それからゲーリーのふにゃふにゃスケッチが刻印されてます。そうそう、探してたのはこういうの。

チタン製、っていう普通じゃない感じもプレミア感があって良いのだけど。
そうそう、この美術館、外装材がチタンでできてるのです。だから、それにちなんだ材料セレクトなわけ。
あぁ、これぞ建築系スーベニアだなぁ、と。

現地ではおそらく人気なく、誰も見向きもしてませんでしたが。
バルセロナの建築マップを貸してくれた先輩、本と一緒に送りますよー。
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スペイン

 10日間のスペイン旅行から、帰ってきました。

アツい国、スペイン。情熱の国、スペイン。という、当初のイメージはほぼほぼそのままだったり、あるところでは裏切られたり。

飛行機のチケットをとって、泊まるところを探しながら、陸路で移動するっていう旅のスタイルは相変わらず。これまでと違ったことと言えば、手元にずっとiPhoneがあったことぐらい。これはずいぶん心強い感じでした。辞書アプリ使ってみたり、ツイッターでつぶやいてみたり。

マドリッドから入ってビルバオに行き、コルドバ・グラナダ・グアディクスを経由しつつイベリア半島を縦断して、海沿いを一気にバルセロナまで。それからちょっと先のイグアラダにも寄って、全部で7都市を巡るルート。さすがにちょっとお疲れ。
Googleマップで見ると、こんな感じ。V字型に、ぐいっと移動。

スペイン国内の総移動距離、約2,500キロ。全部陸路だったから、体感的にはもっと動いたように思ってたんだけど、まぁコレぐらい。だいたい稚内から鹿児島までの距離と同じです。

今更ながら、地球はとても大きく、そしてボクはとても小さい。

主に観光地を巡ったので、そのまんま現地の人たちの生活に入り込めたわけじゃないんだけど、それでも、ビールはこうやって注ぐのだ、とか。こういうボディランゲージを使うのだ、とか。食事の作法だとか。どういう味の、どういう物食べてるんだ、とか。そういう場所の使い方するんだ、とか。本やネットでは分からない、“生の現場”を肌で感じる時間。

(世代的に)憧れの、グッゲンハイム・ビルバオを見て感動したし、

たくさんのガウディ建築も目の当たりに。世界遺産もたくさん見て。

どこに行ってもご飯が美味しい。ビールにワインに、カヴァ。バル文化がホントに根付いていて、食事とお酒に困ることは全くありませんでした。

スペイン人はみんな楽観的でラテン系で情熱的だ、なんてことはありませんよ。そりゃ悲しい顔してる人だっています。
でも総じて、“ポジティブな合理性”にあふれている国だったってことが、全体を通しての感想。それこそまさに、「それがいいより、それでいい」なんじゃないかと思ったりして。

詳細はまた、追って。
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