HASH BLOG

ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | permalink | - | -

転用

 ふと足の裏に感じる、身に覚えのあるツブツブ感。JIS規格でその寸法が決まってる最近の点字タイル、の、角ばってて足の裏にちょっと痛い感じ。

それがなんだか見たことない方法で敷かれてて。
とある駅前の広場で。

どうだ、点字タイルのツブツブ感じゃ、スケボーもやりにくいだろうってことで。カラーコーン置いたり、障害物を置いちゃうと通行の邪魔になるし。それで行政サイドも頭ひねったんだなぁ。たしかに、これじゃスケボーやりにくい。

でも、コレ、いいのかなぁ。視覚障がい者のひとがこの上に乗っちゃったら、何事かと警戒しちゃうんじゃないかと。これだけ広範囲だと、ずっと何かを“警告”されてるようで。

結構なツブツブ感なので、ボクはできるだけ点字タイルの上は歩きません。ハイヒール履いてる女の人も、足首グネりそうで怖いんじゃないかなぁ。
かくいうスケボーキッズたちは、悠々とこの小さな障害を避けながら、スケボーしてましたけどね。うむ、たくましい。
日記 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

BOP

 盲点だった、と言うべきか。なかなか面白そうな場所なのに、行ったことはありませんでした。小雨の中、川崎和男先生の講習会、NHK文化センターへ。

いつも変わるオープンングのテーマソング。今回はマイケル・ジャクソンの「Beat It」でした。さすが。
終了後に、D&Departmentで一杯。

「BOPとPKD −世界平和を目指すデザイン− 」なんてタイトルだけど、学生さんとか、デザイナーさんとか、ソッチ業界のヒトはあまりおらず。場所柄か、意外とご年配の方やふつうの奥様方が多かったです。それもあってか冒頭のマイケルはあまりウケず。

BOP(ボトム・オブ・ピラミッド)の話は、初めて聞きました。興味の先が、やっぱり広い意味での社会性に向かってる。それは、世界の投資家の興味がそっちに向いているのと同じようにみえるけれど、ただただビジネスの矛先にするだけじゃない、ソーシャルアントレプレナー的な立場で。

世界の現状を、具体的な数字にして説明されると、ものすごくリアリティがあります。驚くべき状況を、実感できる。
でもそれを、デザインという方法論を使って解決できそうな、そういう良い未来をイメージできるだけの、カタチがある。そこがスゴいところ。

ただ。便利にすることで文化や習慣を壊してしまうことに、やはり抵抗感はある、と。でも実現した方が、確実に生活者が豊かになる。
ここにもジレンマが。その判断基準は、どちらの方が「思いやり」があるか、だと。
日記 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

習慣

 時間なんてどこでもどうやっても確認できるんだから、時計なんていらないなぁなんて、思ったりしてました。高価な時計の存在意義も、分からないなぁって。

その思いは今でも、基本的には変わらないんだけど、腕時計は毎日決まって身に付けるようになりました。
それでもやっぱりデスクでは外してます。

昔は圧迫感があって違和感があって、重くてイヤだった腕時計。今でもたぶん、ヒトよりも腕時計に対する執着心は薄いと思います。
でも、イヤでも一応ソレらしく日々身に付けてみて、それが習慣になって。付けてない時に、ふとなんとなく腕にかかる重みのなさに、アレ、と逆の違和感を感じる自分がいて。

重みや違和感も、こうやって、時間とともに“自分”に取り込まれちゃっていくんだなぁと。少しずつ、少しずつ、やっぱり変化しているボク。こういうコトって、いろんなところでちょっとずつ起こってるんだろうな。特になくなった時に感じる違和感なんて、ヒトとの関係にもありがち。

というわけで、ずっと愛せる時計が欲しくなってきてる今日この頃。
明日は川崎先生の講座。楽しみ。さすがに恥ずかしいので、メガネを付けては行かないけどね。
日記 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

ジレンマ

例えば誰か一人の命と

引き換えに世界が救えるとして

僕は誰かが名乗り出るのを待っているだけの男だ


ミスチルの「Hero」っていう曲の一節。この曲を初めて聴いたとき、なんてカナシイ歌なんだと。この続きで主人公は、大切な君、ひとりにとってのヒーローになりたいって告白するのだけどね。

自己の利益と、社会の利益=公益と。この2つが相反してしまった時に、ボクはどういう判断を下すべきなんだろう。ふとそんなことを思い浮かべてたり、最近はそういうシチュエーションに遭遇してしまったり。

レベルはどうあれ、まぁまぁ社会人としてはよくあることだと思う。でも“経営者”っていう人たちは、常にこういった判断を、しかもものすごい規模で迫られる人たちなのかもなぁと思って。


だとしたら、経営者っていう人たちは、とても淋しい。いや、経営的判断という行為自体がとても淋しいのかも。もちろん、この2つが“常に”背反であるわけじゃないけど、多くの場合“ねじれの位置”にある2つの軸を、どうにか交わらせようとするものの、でもやっぱりどっちかにウエイトを置いた判断を下さないといけない。

最大公約数的な答えを見つけ出すのが正解。でも100%には絶対ならない。


当然と言えば、当然。でも、やっぱりそれはスゴく淋しいことだなぁと。そう、なんだか淋しくて悲しいのですよ。

イノベーションやクリエイティビティは、この淋しさを打破するために使えばいい。

日記 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

レイアウト展

 会期終了間際に行ったら、入るまでに2時間近くかかってしまいまして。親子連れからカップル、女子同士、お一人様男子まで。
恐るべし、ジブリの力。
スタジオジブリ・レイアウト展 @サントリーミュージアム天保山

当然展示室もごった返してましたけど、それにも勝るものすごい展示の物量。“レイアウト”と呼ばれる、アニメがアニメになる前の手書きの設計図が、ひたすら並んでました。細やかな指示が書き込まれた紙面からは、はっきりした「意図」が読み取れます。これはまたジブリ作品を見返す時に違った見方ができそうな。
いつもは音声ガイドとか滅多に聞かないのだけど、今回だけは前情報があったからレンタル。裏話や細かい解説があって、すごい面白い。これもまた、展示会の楽しみ方を再発見。

レイアウトの鉛筆画に、あらためてアニメが人の手によってつくられてることを実感しました。撮影台の上に何枚もセルを重ねて、動かして撮る。それがあんなに活き活きとした動きや場面になるっているのは、純粋に感動的な出来事だと思います。

久しぶりに見た『じゃりんこチエ』の展示もありました。これは将来、子供に見せたいアニメだなぁ、と。
日記 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

MP-907

普段はコンタクトレンズなんだけど、コンタクトだとなんだか気が抜けない、気が緩まない。だから、スイッチ切れてる時はメガネが多いです。

最近いよいよ度が合わなくなってきたので、家用メガネを買おうと一念発起。オフ用だから、できるだけ軽く、シンプルな構造のモノをと探していたら、行き着いた先は川崎和男デザインでした。
増永眼鏡 “Kazuo Kawasaki MP-907

というのは約2ヶ月前のこと。

超シンプルな構造してます。レンズはたった(ネジ無しの)1点だけで留ってるし、ノーズパッドも固定式。掛け心地をよくするための逆Rやバネ蝶番も無し。フレームは平板をバコッと打ち抜いて、曲げて、はい完成、って感じです。不必要に複雑な3次元曲線はノンノン。

でも、フレームの素材であるβチタンの“しなり”が、驚くほど効いてます。ぐにゃぐにゃと頼りない感じもして、また意図的にレンズの動きとフレームの動きを独立させてるのもあって、最初の方は慣れなかったんだけど、これはスゴい。いろんなコトを、フレームだけで、フレーム全体で“吸収”してしまいます。

メガネは医療機器なんですよ。
と、川崎和男さんが言ってたことを思い出しました。
考え抜いた末のシンプル、とは、こういうことなんだなぁ。
モノ | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

ヒロサキにて

 リンゴの生産量日本一の街。奈良美智さんと、前川國男さんを追ってはるばる弘前まで。

たくさんの前川建築を巡りました。処女作である木村産業研究所(現:現代こぎん研究所)。弘前市役所、弘前市民会館、弘前市立博物館、緑の相談所、弘前市立病院。遺作である弘前市斎場まで。


市民会館の、コルビジュエを彷彿とさせる荒々しい打ちっ放しコンクリートも良かったし、こぎん研究所のモダンな色使いも良かった。でも、モダニズムの建築家である前川國男が、弘前の厳しい冬にふさわしい外壁として採用した打込みレンガタイル。これがやっぱり印象的。


個々の建物についての各論は置いておいて。

インターナショナルスタイルの建築家が、縁ある特定の地域に多くの建物を残す。モダンでフラットなイメージと、ローカリズムの同居。そんな状況に、ニンマリしてました。

そしてのその多くが今もなおキレイに残ってて、いろんな人に利用されるという現実。愛されてる、とまでは言わないけれど、地域の生活によく馴染んでる証拠なんだなぁと思います。

市役所前、広場のベンチ。


これは結構衝撃的でした。座面がレンガなんだもの。しかも有り合わせじゃなくって、ちゃんと座面の幅に合うサイズをつくってる。ここまで徹底されると、もう参ったとしか言えないのですよ。



吉野倉庫にも。公園として整備されていて、“あおもり犬”に引き続き巨大な奈良さんの作品と遭遇。

2006年、奈良美智×grafのA to Z 展が開催された場所。


将来ここで育った子供がいたとして、なんでここにこんな作品が置かれてるのかって絶対聞くよね。そんなときに、昔を懐かしみながら、AtoZ展のことなんかを聞かせてあげられるような、そんなことが起こったとしたらとっても素敵だなぁと思うのです。

建築 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

けんりつ

青森市。十和田に続き、行きたかった場所を目指して。

その白いボリュームと、広いクローバー畑。思ったよりも地味な風景として、思ったよりも大きな道沿いにドシッと建っていたのでした。

やっぱりこれは見とかないと。白く塗り込めたレンガの外壁、遺跡のようなトレンチと3次元的に絡み合う空間構成。大きな庇がすごい存在感。唐突にポップなディティールと、ブルーマークによるカワイすぎるサイン計画。消そうとするデザインが多い中、しっかりと、すべての目線や思いを受け止めようとしているようで。

コンペの時の複雑に入り組んだ空間構成と、版築(ハンチク)をつかった非ホワイトキューブ。は、ちょっと思ったよりも印象薄く。意外にふつうに美術館してました。前日の十和田市現代美術館のインパクトが強かったせいかもしれないけれど、たぶん空間に体する展示ありかたが大きく影響してる気がします。

面白い隙間や、床から浮いちゃってるハコ。そういうところは面白い。でも、なぜか印象としては薄いんだなぁ。あちこちにある張り紙や、スタッフの注意も気になる。
夜景はしっかり青い森。菊池さんのファインプレー。

too muchなのか。シンプル過ぎるものに、ボクが慣れちゃってるせいなのかもしれない。
建物としては、個人的に内部よりも外部がすごく楽しい。トレンチに舞い降りた、入り組んだ白いボリュームが堪能できるもの。ちょっと邪道な、美術館の楽しみ方。

そうそう、ココはね、隣にある三内丸山遺跡に行ったらまた印象が変わります。それがまた不思議。

ミュージアムショップの戦利品、またまた手ぬぐいを発見。
こぎん刺しをモチーフに、ロゴをちりばめた総柄。2009年バージョンはキレイでシブいエメラルドグリーンでした。
建築 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

ペズモク

半年ほど、日常生活にぽっかりあいてしまった穴を埋めるべく。
最近音楽づいてるボクです。

生で聴きたい。そう思ったらもう迷わずに。
いろいろあったバンドだけど、そんなことはまぁ置いといてって言えるほど、エネルギッシュなライブでした。なんせ曲順の構成が見事で。
Pe'zmoku 秋の夜長の大作戦 @クラブクアトロ

ライブ終わりは箕面ビールとワインで乾杯。

活動休止前のラストライブ。予告通り全曲演奏。膝がガクガク、耳がキンキンしております。
ボクは全然音楽ができない人なんだけど、ほんとに音楽ができない人でよかったと、最近思うのでした。スズモクさんみたい歌がうまいとね、気持ちよくってどこでも歌っちゃうじゃないですか、きっと。
音楽 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

Copyright (C) 2004 paperboy&co. All Rights Reserved.
presented by Yusuke Hashimoto "HASH DESIGN WORKS"