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引き換えに世界が救えるとして
僕は誰かが名乗り出るのを待っているだけの男だ
ミスチルの「Hero」っていう曲の一節。この曲を初めて聴いたとき、なんてカナシイ歌なんだと。この続きで主人公は、大切な君、ひとりにとってのヒーローになりたいって告白するのだけどね。
自己の利益と、社会の利益=公益と。この2つが相反してしまった時に、ボクはどういう判断を下すべきなんだろう。ふとそんなことを思い浮かべてたり、最近はそういうシチュエーションに遭遇してしまったり。
レベルはどうあれ、まぁまぁ社会人としてはよくあることだと思う。でも“経営者”っていう人たちは、常にこういった判断を、しかもものすごい規模で迫られる人たちなのかもなぁと思って。
だとしたら、経営者っていう人たちは、とても淋しい。いや、経営的判断という行為自体がとても淋しいのかも。もちろん、この2つが“常に”背反であるわけじゃないけど、多くの場合“ねじれの位置”にある2つの軸を、どうにか交わらせようとするものの、でもやっぱりどっちかにウエイトを置いた判断を下さないといけない。
最大公約数的な答えを見つけ出すのが正解。でも100%には絶対ならない。
当然と言えば、当然。でも、やっぱりそれはスゴく淋しいことだなぁと。そう、なんだか淋しくて悲しいのですよ。
イノベーションやクリエイティビティは、この淋しさを打破するために使えばいい。
たくさんの前川建築を巡りました。処女作である木村産業研究所(現:現代こぎん研究所)。弘前市役所、弘前市民会館、弘前市立博物館、緑の相談所、弘前市立病院。遺作である弘前市斎場まで。
市民会館の、コルビジュエを彷彿とさせる荒々しい打ちっ放しコンクリートも良かったし、こぎん研究所のモダンな色使いも良かった。でも、モダニズムの建築家である前川國男が、弘前の厳しい冬にふさわしい外壁として採用した打込みレンガタイル。これがやっぱり印象的。
個々の建物についての各論は置いておいて。
インターナショナルスタイルの建築家が、縁ある特定の地域に多くの建物を残す。モダンでフラットなイメージと、ローカリズムの同居。そんな状況に、ニンマリしてました。
そしてのその多くが今もなおキレイに残ってて、いろんな人に利用されるという現実。愛されてる、とまでは言わないけれど、地域の生活によく馴染んでる証拠なんだなぁと思います。
市役所前、広場のベンチ。
これは結構衝撃的でした。座面がレンガなんだもの。しかも有り合わせじゃなくって、ちゃんと座面の幅に合うサイズをつくってる。ここまで徹底されると、もう参ったとしか言えないのですよ。
吉野倉庫にも。公園として整備されていて、“あおもり犬”に引き続き巨大な奈良さんの作品と遭遇。
2006年、奈良美智×grafのA to Z 展が開催された場所。