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もう使い始めて5年ぐらいかなぁ、洗い物してたらがっつり欠けちゃったので、またおんなじモノを買ってきました、@D&Department。
白山陶器 お茶碗「白磁千段」
昔は、黒いお茶碗に憧れてまして。黒地に白い米粒っていう、コントラストでご飯が浮き上がる感じが好きだったんです。けどなぜか、だんだんと、やっぱりお茶碗は白だなぁと思うようになり。毎日使うものだから、それほどドラマティックじゃなくてイイんだよ、ってことなのかもしれません。
白一色のようで実はうっすらと刷毛引き(だと思うんだけど)の模様があったり。縁を茶色く塗って、フォルムをパリッと見せる工夫がしてあったり。このお茶碗には、そんなちょっとした“うれしい”が盛り込まれてます。
ご飯の入る内側は、つるんとシンプルで、今日のご飯はちょっといつもよりツヤがあるなとか、ちょっと黄色いなとか、そんなことに気付けたりもして。
あ、ちなみにデザインした人は森正洋さんだったりします。
ミドリの大玉みたく、“モサッ”とボリューミーなのがイイ感じ。なにより、頭上にミドリがあるっていうのがなかなか経験としてないです。
水も、天井下に組まれたフレームから自動制御でやっているようで。あとは大きくなりすぎないように、下から剪定すればOK。システムとしても結構合理的なのかなぁ。
見た感じは、とっても面白いです。
久住章さんのゲストハウスから始まって、洲本市立図書館へも。
洲本市立図書館。設計した人、鬼頭梓。
元々、一帯は鐘紡の工場跡地。レンガ造の建物が立ち並ぶエリアの一部を保存しながら、図書館として再生した建物。とはいえ実は正面の構造物と、周囲の外壁しか残されてなくて、図書館本体はまったく新しい建物。下手するとただの書き割り建築になっちゃうんだけど。
スチールのロッドを使ってとっても注意深く、繊細な方法で構造補強を施しながら、建物周囲ぐるりにレンガ壁を残していて。館内のほとんど全部の窓から、そのレンガ壁が見えます。建物中にもその一部が入り込んませてあって。その、なんとなくの“包まれ感”が、新旧を隔たりなく上手く連続させてくれる。こういう残し方もあるんだなぁ。入ってすぐのだだっ広いエントランスコートが印象づける強烈なレンガのイメージも、心のどこかでずっと効いてる。
社会的な機能を失くした建物に、そぅっと、真っ当に別の意味を宿らせるのは至難の業だと思うのだけど、ここではそれが普通に起こってました。
エントランスコート。
すごいなぁと思ったのは、建物の外側に「ここが図書館です!」っていうサインや看板が見当たらなかったこと。初めて行くと、見つけにくいかもしれない。でもここは市民の図書館だから、実はそれで十分機能する。外からは産業遺産が静かに残っているように見えるだけ。その静かさもまた、印象的でした。
館内で使われてるウェグナーのイスも、とてもよくマッチして。何より、もう竣工から10年以上経つのに、それを感じさせないほどキレイに使われていて、あぁ愛されてる建物だなぁと感じたわけです。
いい図書館のある街は、きっといい街だなぁ。そうに違いない、うん。