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2日目は朝からバスに揺られ、東福寺へ。男6人で、3つの庭を巡る。
霊雲院庭園、東福寺方丈庭園、光明院波心庭。実はすべて作庭家、重森三玲が作庭したもの。どれも、苔の割り付けが微かにモダンな枯山水です。
中でも、光明院波心庭。
縁側と崖に囲まれた庭の真ん中に、池に見立てられた白い砂利と苔の丘。そこに、無造作にも見えるほどランダムにばらまかれた、荒々しい石の数々。大きくもなく、小さくもなく、ただただパラパラと配置された石が、不思議な“間”を醸し出している庭でした。
植栽を縁に追いやり、構成要素を、砂利と苔と石、この3つに絞り込んだそのシンプルさが、この違和感があっても心地がいいという不思議さの原因なのか。
日のあたる縁側に座って、しばし無心。心洗われるひととき。
思いっきりバカなこと言いながらも、こういう場所でも気兼ねなく行けちゃう友人たち、ほんとうにありがたいな、と。2008年の締めくくりに。
休日のお昼ご飯。暴飲暴食気味の年末は、やっぱりやさしいもの食べたい。
大阪は福島のお蕎麦屋さん、「まき埜」でおいしいお蕎麦を。
すだち蕎麦
の、美しすぎる出で立ち。
もはやアートですよ、アート。
色は薄いけどしっかりした出汁、ほどよい歯ごたえの二八そば。その上に敷き詰められたすだちのスライス。
さっぱりスッキリ。ごちそうさまです。
木枯らし吹き荒れる中、東京都“福生”市へ。目的は市庁舎を見ること。
福生市庁舎(山本理顕設計工房)
最近の理顕事務所は、ブログで現場レポートをリアルタイムに配信してます。ボクも、ちょくちょく覗いていただけに、なんだか親近感が沸いていたり。
まるいエッジを持つ2つのタワーと、その下のウネっとささえる丘の2段構成。思ったよりもずっとこじんまりとしていて、周辺環境に対する違和感は割と小さい。当初計画でも意図されていた、「タワーを2つに分けることで、建物の高さを抑える」っていうのが、効いているようで。
フォーラムと呼ばれる丘の下の空間が、市役所と市民が交わるメインの場所。ここは撮影が許されなかったので見せられないのだけど、”丘”のカタチがそのまま反転したような、3次元曲面の天井を持つ大空間。
市民にかかわり合いの深い窓口が一堂に会すこのフォーラムは、照明こそ控えめに設計されているけれど、活気があってにぎやかで。藤森泰司さんがデザインした、カウンターのカラフルなサインもその一因。
このぽかーんと大きな空間によって、従来は縦に積まれてきた市民にとっての市役所の機能が、水平に展開されるようになる。てことで当然機能的でもあるのだけど、それよりもこのぽかーんとした感じがなんだか良いんですね。
あとは、“丘”の上の芝生広場か。
まだ芝生が根付いてないようで、養生中の看板とともに大量のカラーコーンが。
人が居座る場所になるには、なんだか少し寂しい気がします。居場所、となるためには、場所だけでなくちょっとした“きっかけ”が、やっぱり必要なんじゃないか。“仕掛け”よりももうすこし弱い、きっかけ。