HASH BLOG

ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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ユニボディ

新しいMacBookを、すこしずついじり始めました。
ぱっと見た目は、なんだかhpのラップトップかと思っちゃうような意匠。ツートーンっていうのも好みが分かれるところです。グレア液晶は、やっぱりちょっと苦手。

でもそんなこと、小さいことだと思えるほど、ボディがとても良い。使っているときに目に入る範囲に、ビスが一本もないし、パーツの継ぎ目もほとんどない。剛性がすごくて、持ち上げてもきしみ音もしないし、歪んだりもしないんです。

アルミ削りだしの、その名も“ユニボディー”  端子周りのディティール

これまでのアップル製品は、もっと直感的で官能的にユーザーに語りかけるデザインだったように思います。かわいい、ちいさい、白い、カラフル、薄い。
それが今回アップルは、なんだかボディーについて、それも製造の方法から、よくプレゼンテーションしてるなぁと。サイトでは、アルミの塊から削りだしてるムービーが見られるし。

手元に届くまでは、まさかそこにこのプロダクトの核心があるとは思ってませんでした。アップルが力を入れて語る理由もわからず。
でもいざ触れてみると、このユニボディはスゴい。質感というか、量感というか、ものすごく存在感があります。マイク穴の処理とかね、たまらんです。

でもこの感じ、ユーザーにはきっと伝わりにくいなぁ、と。


製造方法のデザイン。アップルが目指したのはそこでしょう。すべてを変えるために、つくる過程も変えようと。ジョナサン・アイブもそう、語っていました。表面性のデザインだけじゃなく、ものつくりの根本を見直そうとする姿勢。
ユーザーには届きにくい、そんなデザインもある。だからアップルはたくさん語ってるんだと思うのです。いや、語らなきゃいけない。

わかりにくいデザインは、言葉で補完すればいい。多く語ることは“悪”ではなく、デザイナーにとってもデザインにとっても必要なことなんだと思います。
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セカンドネイチャー

トーキョーに4日間の滞在。銀座ティファニーのライティングテストを目撃したり、やたらおいしい卵かけご飯を食べたり、原美術館の中庭でビール飲んだり。
なんだか気が抜けて、のんびり過ごしてしまった4日間。

とはいえ、ミッドタウンぐらいまでは行って。これは見とかなきゃって感じで。

「Second Nature」展 21_21 DESIGN SITE 吉岡徳仁のディレクション。

人間にはコントロールできないモノ=自然にフォーカスして、これからのデザインを考える展覧会。たぶんそういう展覧会。
偶然にも100人の小学生たちと会場で出くわしまして。そのはしゃぎっぷり(イイ意味で)に、なんだかちょっとうれしくなったり。いや、やかましいのだけど。

展示はもう、圧倒的に吉岡徳仁の部屋に力強さがあって。部屋中に無数のナイロン糸を垂らした「クラウド」。結晶でできた「ヴィーナス(女神の椅子)」。もはやそれが“デザインかどうか”も判断できないぐらい、いわゆるプロダクトとはかけ離れたものだけど、出来上がったものは小難しくもなく、純粋な驚きとワクワクを携えていて、そしてこれまでにおそらく見たこともないようなモノ。

人の恣意性ではコントロールできない世界を見つめよう。自分の思い通りにならないことを受け入れよう。そんなメッセージかな、セカンドネイチャー。

それは、実利はないけど新しいとか、きれいとか。きっとそういうこと。それはデザインか、と聞かれても答えられないけど、まぁそんな質問も、もはやあんまり意味がない。すべてのデザインが、何かに対する“解”でなくても良い気はします。問いかけるデザインも、たまにはあって良いな、と。
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information

プロダクトデザイナーの秋田道夫さん、いや秋田先生のブログで取り上げて頂いたようで、腰抜かしそうになりました。

「information」より。とってもとっても恐縮です。

実際にお会いしたことがあるのはD&Departmentでと、芝川ビルで、の2回。お話ししたのはDの時だけ。チャーミングなんだけど、時にグッと鋭くなる視線がとても印象的な方でした。

ボクが「information」をずっと読ませてもらっているのは、たぶんそこに、デザイナーという肩書き、デザイナーというスタイルを語るブログが多い中で、とても素直な“デザイナーという人間像”を読み取ることができるからなんだろうなと、そう思います。

そう、誤解を恐れずに言ってしまうと、多弁な方なのです。モノが語る、だけでなく、ヒトも語る。次回書こうと思ってたんだけど、今回新しいMacBookを買って、またAppleのプレゼンテーションを見て感じたことと、とても似ています。デザインを語る、ということ。

ポエトリー・デザイン」さんも、ほんとに素晴らしいです。だから余計に恐縮です。
気が、キュッと引き締まりまる思い。
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買い増し

予約してから1ヶ月、再び空心へ。中華料理がおいしい木曜日の夜。でも雨降りの木曜日。

見慣れたPowerBookの上にもう1台のマックを。

新しいマイマシン、アルミのMacBook。

こうすると、どっちがPowerBookなんだか。
フルモデルチェンジ直後だし、初期ロットはちょっとリスキーかなぁと思いつつ、動き出した物欲を止められず思い切って買っちゃいました。PowerBookもそろそろ、ってタイミングでもあったので。

まだほとんど触ってないんだけど、いやはや、モノとしての質感が、ちょっとほかのプロダクトとは比べ物にならないぐらいぶっ飛んでる感じです。

パーツの継ぎ目なし。

フフフ、久しぶりに胸躍るお買い物。ステキなお買い物。
意匠については賛否両論あるようだけど、そこら辺は、また。
今週末はトーキョーへ。
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名刺

学生時分に先生から、名刺ぐらい持ってなさい、って言われたことがありまして。その頃から自分でデザインした名刺なんてのを、イッチョマエに持ち歩いてたものです。そのおかげで繋がってる人脈が、結構あったりするもんだから、やっぱり効果あるんですよね。

自分のパーソナルデータが瞬時に伝達できるし、組織に属している人間であればその組織の個性も発信できる。最小限のコミュニケーションツールとしてとても有効です。

でも最近それだけじゃ伝えきれないというか。もっと自由にできないかなぁとか。さっとメモして渡す、みたいなのが理想だなぁとか。その都度、相手によって、伝えたい情報ってきっと変わるんなぁとか思ってて。

探してみたら、(またもや)無印良品にちょうど良さげなのが。

無印良品 メッセージカード 55×91mm

名刺サイズのメッセージカード。なんにも書いてない、ただの紙です。でも、そうそう、このサイジングなんだなぁ。

すこしだけカードケースに忍ばせて、時々使ってます。渡した相手はボクの名刺と共に、名刺入れに仕舞う。いつか名刺を整理するときに、付け足したメッセージと共に思い出されればイイなぁと、願いつつ。

ちなみにタグボートの名刺には3人の名前が印刷されていて、渡す時に自分の名前に「チェック」を入れる、と聞いたことがあります。そういうちょっとしたインタラクションって、きっととても印象にのこるんだろうなぁ。
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腑抜け

『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』

吉田大八監督って、元々CMディレクターだったんですね。
結構クドめの映像処理なんか、その影響でしょうか。映画というより映像というより、グラフィックスっぽいというか。

サトエリの人間離れした感じ、個人的にはキライじゃないんです。

熱っぽいし、アレなので、ひさしぶり、ひさしぶりに、ウチで映画。
そんな、ひさしぶりに祝日らしい過ごし方。
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美意識

新聞読んで、ナルホドなぁと感心してしまった内容をかいつまんで。

洋服、というのは、標準的な“モデル”を思い描いて、まぁだいたいの人がその“レンジ”にいるだろう、ふつうはそうだよねっていう思想の元、その標準的なモデルに目がけてつくられてる。そしてそのモデルには、理想的な「ベストなカタチ」というものがおそらく存在していて、それを体現しているのがミロのビーナスだったり、スーパーモデルだったりするのだな、きっと。


そこにはいわゆるプロポーション=ヒトのカタチ・フォルムに対する美意識が存在してる。だから、その標準的なモデルからちょっとハズレちゃったりすると、なんだか世間的に窮屈になる。そういう、ちょっと画一的でちょっと排他的で、(ある程度以上は)後天的にどうしようもないファクターによって支配された価値観、とまで言うと言い過ぎかな。

そこから脱するにはたぶん2つの方法があって、ひとつはそのベストなモデルというものを疑ってみる・裏切ってみるということ。ひとつは、ヒトのフォルムにフォーカスしない服をつくること。

着物って、後者ですね。着物は身体のプロポーションの優劣が分かりにくい。
だから、ヒトに対する日本の美意識は、カタチではなく“所作”や“立ち居振る舞い”にフォーカスされていたんだ、って。
ちょっとした頑張りや、誰かに対する気遣いで、ヒトは美しくなれる。なんて、ステキな価値観だなぁって。そう、思いまして。
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手書き

どんどんスピードが要求されて、考える時間もドンドン減っていくのだけども、そういう瞬発力って必要なのかな。どうなんでしょう。

ふと。考えているときは、いっつもなにか“描いている”ような。モヤッとした“領域”だったり、曖昧なダイアグラムだったり。パソコンのマインドマップなんてのも使ってみたのだけど、なんかしっくりこなくて、結局いつもA5サイズのスケッチブック広げて
モヤモヤと。

最近の手元はアナログ思考。
ちなみに、このトンボの消しゴムはすごく使いやすくてお気に入り。

そうそう、ダイアグラムをよく描いています。ダイアグラムって、プレゼンテーションをわかりやすくするための、“結果”の表現方法だと思いがちだけど、そもそもは、思考するための道具だと思う。だからボクの場合、ダイアグラムを描いて終わり、じゃなくてまず描くことから思考がスタートする。
だからボクの描くダイアグラムは、ちっとも格好良くない。

そこに、曖昧でモヤモヤした指向性のない意志や、まとまりのないコトバが積み重なって、やがて輪郭を持ち、弱い引力に引き寄せられて、ひとかたまりになっていく。

初めは脆いけど、だんだん硬くなっていくドロ団子をつくるプロセスに似ています。
アタマを使う前に手を動かせ、ってか。学生時代によく言われたコトバ。やっぱり指先と脳ミソは繋がってるって、今になって実感が湧いてくる今日この頃。
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