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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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ふうけい

ときどき「他人にもボクと同じような風景が見えている」というごく当たり前のことに対して驚きを感じてしまう。


それは先天的な身体−神経系のメカニズムと、後天的な生活習慣や教育の賜物として、ようやく手にしている「同じ風景」。
だけど、些細ながら絶対的に違う身体の仕組みによって、おそらくボクとあなたの見ている風景は些細ながら絶対的に違って見えているはずだし、その風景の持つ意味も、本人前後のコンテクストによって絶対的に違っているはず。

そんな同じで違う風景を伝え合うことが、おそらくコミュニケーションで。

同じだから伝わるし、違うから伝える必要がある。


一緒であることは気持ちがいい。だけどこういう、永遠に分かり合えない絶望こそ、ボクらの行動原理なのだ。どんなに時間を共有しても、イマジネーションを働かせても、空間や身体を一体化できないという事実。
だからボクたちは、コミュニケーションという手段を選ぶ。実体のあるモノと等価のものとして、その目に見えないものを扱おうとする。

と、書いてみたものの、別に深い意味はない。昨日は少し、話し過ぎたかなぁ。
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イラ

暑さのせいか、いや暑さのせいで、なんだか色々うまくいかず。
ウチのマックも、safariがおちまくりでまともにウェブがブラウズできない始末。


このパワーブックG4も、もうすぐ丸5年目。そろそろ買い換え時なのかな。いろいろと思い入れも、思い出もあるだけに、踏ん切りつかないボクです。

その前に、ボクのふやけたこの脳みそを買い換えたい。
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.04

初めてであったのは確か、7年ぐらい前。まだできたばっかりでガランとしたインターオフィスの大阪事務所で打ち合わせしていたときだったような。見て、触れて、座って、衝撃を受けたイス。何もない、でも何かあるイス。OMAや安藤忠雄さんが好んで使うイスでもあります。

そんなイスが、とうとう我が家へ来ることになりまして。

vitra 「.04」(アームレス) デザインした人、Maarten van Severen。

偶然立ち寄ったhhstyle.comの新古品コーナーで、僕を待ち受けていたところをキャッチ。

大仰なオフィスチェアは、僕の狭い部屋にはちょっと過剰で。この「.04」は、サイズ感、コンパクトさがとてもイイ。
見た目はとってもふつうで、シンプル。けれど、ウレタンフォームで成型された座面に座るとそのシンプルさがえらく複雑な思惑で成立しているのが分かる。うーんなんというか、決してシンプルじゃないんです、このイス。
そこら辺は、作品集に載っているレントゲン写真を見ると分かるかもしれません。

ほっほっ。1人部屋で、ニヤニヤしております。
下がっていたモチベーションも、少し上向きになりそう。なんて書くとずいぶん即物的な生き方してるなぁと思われそうですけど。モノも、ボクを取り巻く“環境”の一部。ボクも、ボクを取り巻く環境の一部。建物も、あなたも、そこのオブジェも。どこかでスパッと切り分けることはできない。
一部では、それを「相互浸透論(transactionalism)」と呼びます。デザインにできることというのは、ここから始まるのかもしれないと、そう思っています。アフォーダンスの考え方よりも、もう少し複雑な。

いままで使ってきたイームズ夫妻のDSRは、しばしご隠居です。
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扇風機

実家で15年ぐらい使い続けた扇風機がついにダメになっちゃって。
色んな家電メーカーを当たってみたのだけど、なかなか、ねぇ。松下のがスッキリしていた記憶があったのだけど、今年はもうつくってないみたい。いわゆるオシャレ家電になると、クロームメッキ!って感じで。アマダナってガラでもないし。

というわけで価格的にも機能的にも見た目的にも、ふつうにふつうに良かったので、無印良品を選んだのです。

無印良品 扇風機(2007年モデル) OEM先は森田電工。

安かったので去年モデルを買ってみました。今年のは確か羽が5枚、去年までは3枚です、たしか。それ以外の変更点は、ちょっとわかりません。
後から調べて分かったのだけど、羽5枚の方が低速で柔らかい風になるそうな。そうそう、ちょっと「1」でも風が強い気がするんですよね、気がするだけかも。

リモコンが便利です。でも、写真のように収納(?)したことはまだなくて。結局リモコンって人がいる場所に置くんだよね、ふつう。帰るべき定位置がある、っていうのはなんだかうれしいのだけど。
あと、ちょっと重たいかな。安定感あるのだけど、ちょっと動かすときにどっこらしょ、ってなる。台座の円盤も少し大きいかなぁ。

でも機能的にも見た目的にもお値段的にも、これ以上ないぐらいスッキリです。優等生だけに、ちょっとしたアラが目につくっていう、そんな感じです。
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恋の

いたずらはイケマセン。いたずらはイケマセン。

でも、まぁこれはこれで。

品川駅にて。

トーキョーでは、恋もロッカーに仕舞っておけるらしい。

恋の、ロッカー。
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続・手ぬぐい

手ぬぐいって、流行ってるんですかね最近。
去年、九州で買った、ご当地オリジナル手ぬぐいを、実は他の場所でも発見。しかも2箇所で見かけたから、きっと流行ってるんだな、手ぬぐい。

左:鉄道博物館「200系新幹線」  右:横須賀美術館「さざなみ」

で、買ってしまったワタクシ。
「さざなみ」は、”ぼかし”を使った水色のグラデーションになっていて、すごいキレイです。波のモチーフもカワイイ。
「新幹線」は、モチーフとしてちょっとストレート過ぎる感じだけど、“染め”で図柄のエッジが丸くなってて、愛嬌があります。

両方ともやっぱり“かまわぬ”のプロデュース。安易な和テイストでもなく、ちゃんと場所ごとの特徴があって、それでいて実用的。またどこかで見かけたら買ってしまいそう。
ご当地手ぬぐい収集のブームの予感。
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揚げぎんなん

中目黒のお寿司屋さんお友達たちと楽しく飲んでたら、楽しすぎてサクッと(確信犯的に)最終の新幹線を乗り過ごしてしまいました。
揚げぎんなん
揚げぎんなんの、なんと美しいことよ!

久しぶりのヒトも、初めましてのヒトも、どーもどーものヒトも。
ウマイ寿司つまみながら、冷酒に酔う夏の夜。うふふ。
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横須賀

土曜日は足を伸ばして、初めての横須賀へ。
目的はスカジャン。ではなく、観音崎の海沿いに建つ美術館。

横須賀美術館 (山本理研設計工房)

ガラスに包まれた真っ白な建物は、海風を受けてスッと建っておりました。この美術館、夏の暑さが似合います。夏の暑さを爽やかさに変換してくれる建築、なんて初めてかも。白いワンピースと白いストローハットを着たマダムのような出で立ち。

でね、なんといってもね、このロケーションですよ。

振り返ればそこは海。

建物前面のテラスから見渡せる東京湾。熱い陽射しも海風フィルターを通せば不思議と不快感はありません。建物前全面を横切る長い庇は、海に向かえる場所をできるだけ多く取るための単純明快な装置。その姿勢もまた爽やか。

建物は、塩害を防ぐための外皮としてのガラスの箱に、白いシェルターが挿入されたようなダブルスキン構造。シェルターには大小様々な円が穿たれてます。そこから見えるのは空だったり、エントランスだったり、レストランだったり、隣の展示室だったり、そして海だったり。見ためはとびきり“カワイイ”んだけど、とてもよく作り込まれた工夫が、この美術館の内側のキャラクターをつくってます。3次元的に構成される内部ボリュームの、シャープなエッジとの対比もイイ。


天井と壁の取り合い部分は、エッジがをなくすように滑らかに接続されています。ふと見上げても壁と天井の境目がうまく把握できない。もわっとした白い塊(非日常的な美術館空間)の中にいて、パラパラとまぁるい穴が空いていて、外界になんとなくアクセスができる。でもその外界もまた非日常的な風景だったり、食事をしているカップルだったり。見た目のカワイさとはウラハラに、そんな不思議な経験が植え込まれてるのですよ。

ダブルスキンとは言え、さすがに2階部分は少し熱いです。でも、ロケーションを上手に生かした、とてもいい建築でした。そしてなんといっても“カワイイ”です。女子ウケ度、相当高いんじゃないかと。

夏の、暑い時期に行くことをオススメします、個人的に。
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地宙船

で、あってましたっけ。渋谷の地中に埋まった宇宙船。

副都心線 渋谷駅 (安藤忠雄建築研究所)

なぜ渋谷に宇宙船(いやタマゴ、ラグビーボール、いや“王蟲”だな)が埋められたのかはさておいて、駅としては抑えた意匠で良い感じ。
ラグビーボール型の地宙船はGRCでできていて、コンタを切ったような構成になってます。滑らかな表面をつくることもできただろうに、なぜこうしたのかは分からない(コスト?)んだけど、これが未来感を増幅させてます。ディティールを緻密に描くことで未来感を出すのは、スターウォーズ的手法。

ラグビーボールには方向性があるから、場所を知らせる手がかりにもなる。球だとぐるり全方位に対して平等な見え方だからダメです。地宙船はなんとなく、やんわりと機能しています。

もうひとつの売りは、自然換気。上層部に開けた縦穴から吸気と排気をとって、地下5階部分までの空気を、換気装置なしで換気しています。

縦穴は壁面緑化されてました。

“煙突効果”を利用して、地下駅構内全体の空気を入れ換える。縦穴を緑化しているのも、葉っぱから蒸散する水分で吸気側の温度をできるだけ下げて、効率を上げるのが狙いだと思う。この規模で自然換気だなんて、効果について半信半疑だったのだけど、縦穴付近でじっとしてると、わずかに空気が流れてるのを感じる。おお、すごい。

機械換気にかかる電気代もメンテナンス大も、この規模になるときっとバカにならないでしょうから。環境配慮の設計ってことです。そもそも新線を建設するのに、とてつもない環境負荷がかかってるんだと思うんだけど。

駅構内はすごく広くて、しかも味気ない地下駅なので、油断するとどこにいるのだかわからなくなります。それをポップに解決しているサイン。

壁面いっぱいのサインシステム。

色遣いがカワイイ。少しやりすぎてる場所もあったのだけど、基本的にほとんど壁面だけの情報で誘導するっていう考え方は、わかりやすいくて良いです。最小限の情報を引き延ばしてたくさん並べるっていうのは、これまであんまり無かった感じ。

ブラブラしてると、妙なところも発見できます。天井が一部アクリルになっていて、ライティングされてる場所。


おそらく地中障害のコンクリート塊。取るのがめんどくさかったか、構造的に取れなかったか。それを天井の中に押し込んでしまうんじゃなくて、あえて見せにいってます。リノベーションの物件なんかで時々目にする、OMA的手法。

なによりも、ホーム階からの吹き抜けが、やっぱり良いなぁ。みなとみらい駅でも思ったこと。行き来する電車を眺めるって行為は、もっとオープンになってイイと思う。無意識的にしちゃいますからね、そういうこと。
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てっぱく

ミーハーであってもテッチャンではない僕が、なんだか流行ってるらしいし、近くにいるし、せっかくだからと大宮で途中下車して向かったのはココ。

鉄道博物館

入場するのにSuicaを使うシステムがよく分からなくて、いきなりゲートで引っかかってしまいました。

建物自体はまぁ、どでかいシェルターですね。天井にライティングを設けず、最小限の自然光とタスク照明だけなので、ちょっと薄暗い印象。その薄暗い感じは決して陰湿で感じの悪いものじゃなく、その中に並ぶ車両、車両、車両の秘めたる重厚さをしっかり演出しておりました。

鉄道萌えぇ、とはならなかったけど、あれだけあると素人目にも楽しいなぁ。幼い頃に抱く憧れの心がちょっとずつ甦ってくる。鉄道好きな人はたまらんでしょうね。
古い車両の広告なんかも、当時のものが再現されていたりして、そういうところでも楽しめます。

ラーニングコーナーもよくできてました。とにかく直接見て、体験することができる。レールはなぜ鉄なのか、なんて説明できますか?バラストはなぜ玉砂利ではいけないか、なんて答えられますか?抵抗がねぇ、云々…なんてナンセンス。

小さな頃に“身をもって知る”っていうのは、オトナになってからとっても役立つと思うのですね。知識知と経験知の差は、結構大きい。知っているということにも色々種類があるんだなぁ。って、鉄道とはまったく違うところで感心したりして。

夜は大学時代の友人たちと、渋谷で飲んだくれるのでした。
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