フィンランドでの写真を整理していたら、実に1000枚以上も写真を撮ったんだってことに気付きました。資料とかメモ的なのも含めてだけど、それにしてもすごい数。
書きたいコトもたくさんあるし、思ったこともたくさんあるから、旅行記をどういうふうにまとめようかとっても迷ってるのだけど、まずは初日のことから。
現地までのフライト時間は9時間30分。ヴァンター空港到着は現地時間の午後3時30分頃。
まずは中央駅にいって、翌日のチケットの手配を。駅舎はエリエル・サーリネンの設計。ヴォールト屋根、右側に塔、両サイドにウイングを持つ大きなロマン主義の建物。
クラシックな外観ならがら、ホームには後からガラスのモダンな屋根が架けられてます。
明るいけど、もう夜の7時回ってます。
ビックリしたのはなんと扉がすべて木製なのです。
しかも自動ドアじゃない。
バリアフリー先進国だと聞いていたのになぁ。と思ってたのが、ある光景を目にしてナルホドと。開けられない人がいると、そばにいる誰かが開けてくれるんですね、ちゃんと。パンクなカッコしたおにーちゃんも、おばあちゃんが通るときにはちゃんとドアを開けてあげる。そういう仕組みになってる。
続いて駅から歩いて5分。
ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」 設計した人、スティーブン・ホール。
敷地境界からグッと引いて立つ、街に対する立ち方がなんだか良いです。ゆったりした広場がポカンと出来上がって、色んな人がゆっくり。
ヘルシンキの街は、おおかたグリッド状の都市計画になっているのだけど、中心の駅付近でグイッと斜めに入り込んでくる道路が1本あって、ちょっと複雑な街路構成になります。その複雑さを、オープンスペースを取ることでヒラリとかわしてる感じ。
建物自体は、四角いヨウカンと、ロールケーキを半割にしたのを組み合わせたようなカタチです。
ロールケーキ側のファサード
エントランスホール。ヨウカンとロールケーキの間にできた隙間。
スティーブン・ホールらしい柔らかな全面トップライトと、すぅっと伸びるスロープ。シアトルで見たのも、たしか似た構成でした。
奥へ進めば進むほどヨウカンとロールケーキが接近して、重なりあって、展示空間そのものが、“四角ではない”、ホワイトキューブじゃない形に変わっていきます。建物の構成が単純なだけに、現れる空間のがいびつなのが印象的です。
駅に戻って早速飲んだビールはLUPIN KULTA。「ラップランドの黄金」っていう名のフィンランドビール。サッパリしてウマイです。