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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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量と質

とある家電量販店にて。というかヨドバシカメラにて。
ヨドバシカメラの紙袋
ものすごい広告密度です。

広告以外の面を探すのが難しいぐらい。使える面は全部使い切る。あっちもこっちも広告広告。インスタントにメディア化する空間。

とにかく人の目につくことが目的っていう、“質より量”な感じは交通広告とかと同じだなぁ(もちろんこういうグラフィックつくるのにもデザイナーさんがきちんと文字割りとか色校正とかしているはずで、そういう意味での質は保たれているのだろうけど)。

ここまでくるともはやメディアとして機能しているのかどうかも疑わしくなってきたり。
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サコ

2年ぶり?3年ぶり?ぐらいにアーキフォーラム(大阪の方では有名な、建築家の人がくる講演会+質問会、みたいなもの)に行ってきました。

というのも、ゲストが迫慶一郎さんだったから。
アーキフォーラム
アーキフォーラム「国境と建築」 ゲスト:迫慶一郎

こないだの「情熱大陸」で取り上げられていたのを見た方も多いかと。中国で活躍する日本人建築家です。番組裏話も(ちょっと)期待して。
ボクが去年のゴールデンウィークに北京を訪れたときに遊びに行った設計事務所というのは、実はこの迫さんの事務所だったのですね。ここのスタッフのみなさんと、北京ダック食べたわけです。


フォーラムの中で、ローカリティという言葉が何回か出てきました。日本に生まれ、日本に暮らし、海外で仕事をしたことがない人にはちょっと理解のできない部分かもしれません。
迫さんの建築はけっこうエキセントリックな外観のものが多いから、ちょっと斜めから見ると「トンデモ」建築な部類に入りかねません。ただ、ボク自身北京という現場に行って感じたことといえば、それはもう今の北京、今の中国でしかできない建築だなぁということでした。それこそ中国ブランド(迫さんはそれを“中国ならでは”と表現していましたが)なわけです。

とは言え、ゲーテッド・コミュニティへの反発や、内街の計画なんかは、既存中国建築概念への挑戦です。表層のインパクトに隠れてしまっているけども、たくさんの試みが“投下”されてます。たしかに作品では(山本理研さんいわく)「迫ワールド」が展開されてるんだけど、そういう社会的役割への視点とのバランスが、中国で多く仕事をしている秘訣なのかなぁと思ったのです。
あと、迫さんの人柄もかなぁ。
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視点・論点

我が家のHDDレコーダーはソニーの“スゴ録”なんですけど、キーワード録画がとってもナイスなので買って正解だったなぁと思ってます。

昨日録ってくれていた番組はなんとNHKの「視点・論点」。我が家にスゴ録がなかったら絶対に見逃してるはず。
原研哉の視点・論点
NHK教育テレビ「視点・論点」 わずか10分間の番組。

スピーカーは原研哉さん、テーマは「ローカル・デザインについて」だったので録ってくれたんですね。
原さんが、日本におけるデザインのローカリティと“掃除”の関係を語っていて、なんだか興味深い。ここら辺の思うところは、また改めて。

この「視点・論点」、毎回の内容を議事録的にブログで公開してくれてます。
やるな、NHK!
解説委員室ブログ/視点・論点
映像 | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

レリーフ

昔何かの雑誌で、美輪明宏さんが「コルビジュエみたいな近代的で素っ気ないデザインが増えたから自殺する人が増えたのよ!中世の装飾が施された建物をご覧なさい!装飾は心を豊かにするのよ!」的な発言をしていて(記憶によるのでニュアンスだけ)、ビックリ感心したことがあります。
シンプル・ミニマル指向に思われがちなボクですが、装飾がキライなわけではなく、むしろ取り込もうと必死です。装飾って、難しいんです。

近くを通ったので、近鉄百貨店あべの本店のファサードを改めて。
近鉄百貨店
村野藤吾によるデザイン。

2種類の葡萄唐草模様が延々と連続するバルコニー。遠目に見ると同一テクスチャーが水平に連続する近代的な印象。建物に近づくにつれテクスチャーは模様となり、装飾へと変化する。そんな“距離による印象の変化”がデザインされてるんだと、(勝手に)思ってます。

元々は村野藤吾の設計ではありません。それが、新館の増築を期に村野藤吾によって更新され、新旧で統一されたとのこと。

さてさて。角にある旧館は、シーザー・ペリ・アソシエイツの設計するガラスの高層ビルに建て替えられます。でも新館はそのまま残るから、新旧の連続性をどうやって保つのかっていう課題が残る。村野藤吾のように更新するのか、それとも村野藤吾を継承するのか。
ファサードの連続性は、そのまま建物や街の記憶の連続性に繋がる。なんつって。

個人的には日本一の高さよりもむしろ、そっちの方が関心事だったりするのです。
建築 | permalink | comments(2) | trackbacks(1)

建築雑誌

建築学会の学会誌は、その名も『建築雑誌』っていう名前。世に出ている、いわゆる建築を扱った雑誌も当然“建築雑誌”って呼ぶわけで、とってもややこしい。ああ、ややこし。
内容は多分にアカデミックなものですけど、意外に面白い時もあります。めちゃくちゃマニアックだったり。もちろんそうでない時もあり。学会員には勝手に送られてくるので、毎回一応サラリと目を通します。

年が変わって1月号から、そんな建築雑誌の編集委員が変わったのですね。新委員長は五十嵐太郎。
建築雑誌
建築雑誌 まずは初回、特集のタイトルは「建築雑誌は必要か」

この人、いわゆる“建築家”ではありません。学生時代に同人雑誌の編集で有名になり、今でもどちらかというと“物書き”的なポジションにいる人だと思います。もちろん建築系ではあるけれど。
政治に対する政治評論家。美術に対する美術評論家。デザインに対する山本雅也。じゃなかった、デザインジャーナリスト。分野ごとにジャーナリズムのプロフェッショナルっているんです。で、その1人が五十嵐太郎。

今号のテーマに通底しているのは「『建築雑誌』が面白くない」ということで。デザインジャーナリストの藤崎圭一郎さんが、寄稿文の中でこう言ってます。
「編集者の能力が構造的に低下している」
つまり、有能な編集者の不在が専門誌を面白くなくしている原因ということで。なるほど、建築が上手くデザインできる人が、雑誌を上手くドライブできるわけではないってことです。編集のプロが不在していると。

プロフェッショナルの不在。
全体を俯瞰的にマネジメントできるゼネラリストが求められる時代。少なくともボクの周りでは、そういうことが強く求められます。でもここで、もう一度“専門性”や“プロフェッショナル”の意味を考えてみたい。高い専門性とはつまり人の個性でもあります。不用意にゼネラリストを目指すことは、個性を消すことでもある。

ぼくはどこへ向かうのか、ということも、ちょっと考えないと。
書物 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

新旧

わかっていたこと。
これまでも買い足したことはあったけど、別々の場所に分けて置くことでなんとか解決。でも増殖し続ける本の山を前に、どうしても本棚として買い足す必要があって、こうなることはわかっていながら購入を。
スチールユニットシェルフ
無印良品 スチールユニットシェルフ

左が廃盤品のシルバー、右が現行品のグレー。新旧を一体につないでしまうのもなんだかなぁと思ったので、敢えて別々に横に並べてみました。色は違えど規格は変わらず。寸法はピッタリと一致。

細かい仕様の変更も発見。
棚板と留め金具の取り合い部分の仕様が違ってて、旧製品の方が切り欠いてある分ちょっと手が込んでる。バックパネルのネジ受けも、昔はふつうの六角ネジだったのが、現行品では専用の一体型パーツに。ほんとにちょっとしたことだけど、コストに跳ね返ってくること。まぁ使い勝手は変わりません。
その代わり現行品の方が、なんだか塗装が良い気がします。塗膜がぽってりと厚い気がする。


このシェルフの色を変えるっていうのは、無印良品にとって、とっても大きな決断だったんではないかと思います。そしてたぶん、デザインに対する考え方を転換するタイミングだったと思うのですね。このころを境に、無印良品のデザインは結構変わった。

だからこそ、旧製品をなんとかする仕組みまで用意してほしかったなぁと思うのです。手数料払えば現行品と交換できるとか、はたまたD&Departmentみたいに中古を扱うとか。思い切って売り続ける、とか。古いものを切り捨てるのではない“仕組み”のデザインが欲しいあればなぁ。もう、惜しい。


現行の、ほんのちょっと黄みがかったようなライトグレー、好きなんですけどね、実は。
モノ | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

変わる風景

ちょっとした用事で、ひっさびさに千里中央へと。ほぼ3年ぶりぐらい。
ちょうど行かなくなった頃に事業コンペの採用案が発表されて、その後槇文彦設計のホールが解体され、大規模な開発が進んでる、とは聞いてました。

が、ココまで進んでるとは。
千里中央の風景
これはほんの一部分。

いやはや、もうここまでできちゃってるとは思ってもいませんでした。ヤマダ電機なんてもうすでに内装工事のまっただ中。昔の風景の記憶と、今見ている風景がなかなか一致しなくてどこに向かって自分が進んでいるのやらちょっと怪しくなったりして。
またひとつ街のが大きく変わる現場に立ち会って、とても不思議な気持ちに。

新陳代謝、ですかね。街がドンドン入れ替わって、人がたくさん集まって、活気が出る。それには大賛成です。
でもですね、ふと立ち返ったときに“安心”できるような、街の記憶の残し方が大事っていう感覚。それはきっとこういうことなんだなぁと初めて実感したのです。
古くて意義ある建物なんかを、街の風景として残していく意味を、素直に受け入れることができたのですね。ようやく。

そして難しいのは、意味あるモノは何かを、きちんと理解して、意味のある残し方で残していくことなんだなぁと思ったのです。

ちなみにこのヤマダ電機、外観はなんばの“LABI1”とおんなじ。家電量販店もケンチクでブランディングする時代のようで。
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天井

年明け早々にちょっくら病院のお世話になることがありまして。ふらふらと小さいベッドの上に横になって、2時間近く点滴なんぞ打たれるわけです。
動けないもんだから、視界に広がるのは常に天井。
天井
これはウチの天井

スプリンクラーヘッド、埋め込みスピーカー、2灯式の蛍光灯、熱感知器、虫食いみたいな岩綿吸音板の模様、カーテンレール。
まぁ、眼に入るものっていったらそれぐらい。水平方向の景色に比べたら、ずいぶんと殺風景な。

どこかで深澤さんが書いていた一言が、ふと頭をよぎる。
“病院に行くと、天井のデザインが大事だなぁと…”

あぁ、こういうことだったのか。
そんなことがあって、今年はそういう“デザイン対象”を、センシングできる年にしたいなぁと、思ったりするのです。
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贈り物

二宮くん効果。かどうかは分からないけど、年賀状の元旦配達枚数は去年よりも6%増だそうで。でも総投函数は1億枚の減だそうで。郵便って、もう流行らないんでしょうかね。

かくいうボクは、毎年一応書いてます。最近はもっぱら「年明け年賀」ですけどね。
年賀状08
今年は珍しく2つのパターンで。

年賀状は“贈り物”ですからねぇ、うん。
送った方々、どちらが届くかはお楽しみです。
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買い初め

2008年最初の買い物。世間ではバーゲンバーゲンとざわついているので、その波に乗ろうとして…乗れず。結局なーんだ、いっつもの無印良品で思いっきり生活日用品を購入。

てことで2008年の記念すべき1品目、はこんなに地味なもの。
延長コード+ジョイントタップ
無印良品「延長コード3m・ジョイントタップ5個口

3種類の長さの延長コードと、3つ口か5つ口かの2種類が選べる先っぽのタップを組み合わせて使うシステム。なんてことは、みなさんおそらくもうご存じかと。

好きに組み合わせられる、っていうちょっとした“自由度”は、使い手にとってちょっとウレシイ。表に出てくる要素を極力少なくしているので、見た目もグッとシンプルです。そこら辺は無印良品らしい。

なんだけど、使ってみるとまぁ、ふつうの延長コードです。
まぁそりゃそうだ。

“らしい”のはタップの部分だけのような気がするのです。ねじれたり、ぐにゃっと折りクセのつく、なんだか扱いにくいコードの方は相変わらず。これってもう何十年もこのカタチなんだろうなぁ。
きっと、被覆の厚みとか素材とか、ものすごい法規制がかかってるんだろうけど、まだまだ考えられることはいっぱいありそう。それこそ日常生活の質に、とっても寄与できる“発明”的デザインのしようがね、ありそうな。
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