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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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はぶらし

定期的に取り替えるモノだから、たまにはちょっと冒険してみよっかなと思ったりします。
歯ブラシ
PCクリニカ と黒いの。

歯ブラシの正しいデザインって、どんなでしょう。ボクが自分でデザインしたら、きっとサッパリスッキリの、“ただの歯ブラシ”になりそうな気がします。色は白にしたいなぁ、透明じゃなくて磁器質な、ヒヤッとした艶感のある白に。
写真のピンク方、「PCクリニカ」は、タイポグラフィーの入れ方がとてもクリーン。カタチもとてもシンプルで好感度高いです。何気なさ過ぎる感じが気に入ってたんですけどね。

でもでも。
今回ボクが使い始めたのは黒い方。見るからに“悪いヤツ”って感じ。そもそも口に入れるもので“黒”ってどうなの、とかね。でも汚れはガッチリとってくれそうな、そんな雰囲気があるから不思議です。この“重厚長大さ”を礼賛する姿勢ってどうにかしないとなぁなんて思ったりするんですけど、ゴテゴテしたものってなんかやっぱり働いてくれそうな気がするんですよね。
たぶんずっとは使わないけど、たまにはまぁねぇ。
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建土築木

年始めからの流れで。思いこんだら一直線、なボクです。
建土築木
建土築木 1 構築物の風景』内藤廣

境界を飛び越えるっていうのは、やはり難しいわけです。読み始めに目にしたタイトルは、「百年の断絶」。教育や研究が専門分化していくことで深まってきたミゾは、“コラボレーション”なんていう生半可なモノじゃ越えられそうにもないミゾだったりするのかもしれません。

内容は、つれづれなるままに日本全国の構築物紹介といった感じ。建築/土木関係なく無作為に、東京タワーで始まって、東京高速道路で終わる。僕たちはそこに“モノ”をつくるのではなく、そのモノを含んだ“風景”をつくるのだということ。いつもとはちょっと違う角度から考えるきっかけを提供してくれるような気がします。

内容自体は、最近読んだ『ウェブ人間論』の方が面白かったなぁというのが正直なところ。興味がそういう非物質的なところにあるのか、それとも単純に未知の扉が開いたからか。
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つくるしかない

大人の文化祭、とでも言ったらいいでしょうか。なんだかね、とっても楽しそうで、メイキングの映像見ながらニヤニヤしてしまいました。
ないものはつくるしかない
ないものはつくるしかない サッポロビール

きれいな風景に頼ったり、自社商品の映像を流したり、切々と語りかけてみたり。そういうんじゃなくて、サッポロビールで働く人たちが主役の企業広告。メッセージはとてもシンプル。

裏方にスポットを当てるということ。なんだかとても楽しそうで、一生懸命なのが伝わってくる。楽しそうなのが伝わってくる。企業広告ってこうだよなぁ、って。企業の価値とは社員の質で決まるのだ、きっと。

思い出しながらまたニヤニヤ。
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ネピア

”ティッシュ”ではなくて、“ティシュ”だったのか。
ティシュの箱ってカバーかけたりケースに入れたりですよね。ボクも昔はそうして使っていたんですけど。アルミのティシュケースを踏んづけてペコンペコンにしてからは、めんどくさくて“素”で使ってます。
ネピア5個組
ネピアティシュ・5コパック

最近のはこんなにカラフル。昔はこんなカラーバリエーションじゃなかったと思います。デザインは昔からずっとこのままで、色だけチェンジ。
ちょっとミッドセンチュリーな感じもあり。この組み合わせ、とにかく売り場では目立ちます。

世の中に隠せ隠せってされるものも、しっかりとどこかの誰かがデザインしているってこと。松永真さんのスコッティなんか有名ですけども。ネピアも捨てたもんじゃないなぁと。
住空間に馴染むかどうか、はまた別問題。そこはコンセプトの違いであって、良いデザインかどうか、というのとはまた違うんだと思います。
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地球時計

神戸空港に行ってきました。神戸空港に行ってみました、の方が正確か。いや、もっと正確にはコレを見にいったんですけど。
EarthClock
"Earth Clock"
プランニングディレクション:西村佳哲リビングワールド・システムエンジニアリング:GKテック・設計監修:栗生明 などなど
スクリーンは平面なのに、微妙な傾きとグラフィックのおかげで立体に見えます。2006年SDA賞 優秀賞受賞。

「時計」とはつまり「時を計るもの」、なわけですが、この時計は「時を感じるもの」としてデザインされています。その日、その瞬間、宇宙から見た地球の様子がその場所の“時間”として表現される時計。リアルタイムの地球という全体性が、昼と夜の境目(日影線)によってすごくわかりやすく表現されてるンだと思います。

60秒に1回、10秒間はいわゆる「時計」が表示されるんですけども。それも全部で60パターン、しっかりとデザインされております。まぁおまけといったらおまけです。

国際線の飛ぶ空港におっきくあるのが理想的なんでしょうね。神戸空港では、ちょっとばかしインパクトに欠ける。ディスプレイではなくて、プロジェクターからの投影だからかもしれません。映像よりもむしろ、音の方が目立つ印象。ちょっと残念。

で、肝心の空港はというと。こぢんまりとしてますね。だからかどうかは別として、いろんなことがわかりやすいです。明快。展望デッキはすごく気持ちいい。
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不可能性

一時期よりも雑誌を買う量は減ったんだけど、それでも月に数冊は買ってしまいます、雑誌。でも全部の内容を読み込むのではなくて、ピッと引っかかったものだけ、という感じ。AXIS vol.125の記事にハッと。
AXIS 2007 Feb.
デザインが存在しないことの不可能性 文:藤崎圭一郎

デザイン、デザイン。こういう時代の潮流の中で、デザインという言葉の持つの意味がどこまでも拡張してしまっていて、じゃぁデザインって何?って言ったときに、うーん…なんだろうねぇと自分でも悩んでしまうことがしばしば。最近は保険の営業さんまでも“ライフデザイナー”なんて呼ばれてるんです。
そこで“不可能性”なんて逆説的に攻められると、やっぱりハッとしてしまいます。しかもテーマは川崎和男展

芸術評論家、宮川淳の「鏡について」の論考を手がかりに、デザインの可能性ではなく、デザインの不可能性を解く。この視点はおそらく、ブルース・マウのいう「Massive Change」にはない、藤崎さんならではの視点です。たしかユニバーサルデザインがテーマだったときも、こんな論調だったような記憶があります。
こういうものもデザインだ、と言うことはわりと簡単。でも、そこにデザインはない、と言ってしまうことはたぶんとても難しいことです。川崎先生が人工臓器をデザインするのは、デザインがあるか/ないかの境界線を探し出す試みなんだろう、と。
あるものを前にして、その可能性を否定するとは、とても勇気のいることです。

ボクは、といえばまだ、デザインが存在することの“必要性”を探し出すことに精一杯。いやこれってね、結構大切なことなんじゃないかと、自分では思ってるんですが。必要性と不必要性。必要領域と不必要領域。うーんでも、まだいまいちクリアじゃない。

デザインは万能ではない。って、去年になって、ようやく気付いたことでもあります。
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フリーフォール

大阪は、なんばと心斎橋のちょうど中間ぐらいに。
フリーフォール

あれ、このカタチってもしかして。ひょっとして。あの、高松伸のアレ?

と思ったら、やっぱりアレでした。ここにしっかり載ってます。街のど真ん中にフリーフォール。2007年竣工予定です。
ドンキの観覧車に続き、道頓堀界隈テーマパーク化計画の第2段階です。
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まきの

1月2日。お正月早々の遠足です。雨の中車に乗って海岸沿いを高知県まで。途中、ウトコリミテッド室戸工場(團紀彦建築設計事務所)なんかとすれ違いながら4時間。ようやく目的地に到着。
牧野富太郎記念館
牧野富太郎記念館 設計:内藤廣建築設計事務所
珍しい木造の博物館。

できた当時から見てみたいと思ってたけど、ここ1年ぐらいその想いは特に強く。内藤さんの建築で、ちひろ美術館・東京館よりも大規模で、馬車道駅よりも建築よりのものが見たいと。

組織とかカテゴリーとかスケールとか、そういうものの境界(正しくはその境界を飛び越えること)を知りたいというか。そういう境界について考えざるを得ないなぁ、というか。だんだんとそうなっていく予感がしているというか。ありふれた言葉でいうと”ボーダーレス”っていうことなんだろうけども、そういうことへの関心から、ここへ来たいと思ってたのです。

内藤さんは建築家ですが、東京大学社会基盤学科(旧:土木工学科)の助教授でもあります。”建築”と”土木”っていう境界を、ひょいっと飛び越えてしまってます。いや、「ひょいっと」ではないかもしれませんが、とにかく越えている。
小さいようで実は大きいんです、”建築”と”土木”の境界。こんな境界について、こんな境界を飛び越える術について、最近のボクはわりと意識的になっている気がします。異なるカテゴリーや違うスケールを自由に行き来したいと思ってる。
牧野富太郎記念館
ありきたりの感想ですが、とっても良い建築でした。いや、良い構築物でした。外観はない、と言ってしまっていいほどその存在は山の中に埋め込まれています。想像よりも高さのある、あのクロワッサンみたいな屋根も山の中ではまるで存在感がなくて、見えてから認識するまでにタイムラグがある。
100%人工物なのにとても“自然”。そんな印象です。

ギリギリまで低く抑えられた軒先、集成材の構造部材、黒く塗られた鉄のパーツ、杉板型枠のコンクリート。内部空間的な外部がふんだんに用意されていて、どことなく日本的な空気を感じます。
空間構成としては非常にザックリしてるんだけど、実際の空間はとても繊細で綿密。雨樋の処理なんかもう、涙モノです。バリアフリーの問題だって、とても素直に解かれてる。

まきのと
“いいデザイン”という言葉で修辞するには、言葉が軽すぎる気がします。紛れもなくデザインされた建築なんだけども、デザインという言葉があまり似合わない。いわゆる“意匠”とは違う文脈でデザインされているからかもしれません。実はこれって、あの「スーパーノーマル」なんじゃないか、とか。まぁ特殊解としての、ですが。

探している答えは見つかったような、見つかってないような。でもおかげで2007年のスタートは、とても清々しいものになったことは確か。気持ちを一歩、前に進められそうです。
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光る眼

ルイ・ヴィトンのショーウインドウになにやら発光体。ナトリウムランプにハーフミラー…おお、噂のアレか、と。って気付くの遅いですが。
eye see you
「eye see you」 オラファー・エリアソン

思ったよりもずっと単純な構造です。遠赤外線の治療機みたい。

ホリデーシーズンの期間中だけ、世界中の350を越すルイ・ヴィトンのショーウインドウに設置されて、24時間いつもどこかで光っているのだそうで。光を覗き込むと、なるほどハーフミラーに覗き込む自分が映り込む。そんな“光る眼”です。
終わったらオークションにかけられて、収益はエチオピアの慈善団体に寄付されるとのこと。

アートピースとしてのストーリーに見事に“オチ”をつけるオラファー・エリアソン。Weather Projectみたいな巨大な作品、原美術館でのローカルで小規模な作品、世界中に展開するワールドワイドな作品、いろんなスケールを相手にして、それを飛び越えることができるオラファー・エリアソン。って、ものすごい才能だと思うのです。
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謹賀新年

おくればせながら。
2007年お正月
今年もお正月は徳島で過ごしました。

2006年最後はちょっと息切れしてしまいまして。そんなこともあって、年始めはとってもゆったりと過ごしてます。高知まで遠足したり。カメラもって海岸を散歩したり。お雑煮食べたり。年賀状書いたり(遅い)。そんな感じです。

2007年はもうちょっとタフになろうと思います。てことで、ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳を、今年も変わらずよろしくお願いします。
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