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ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

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の考え

久々のD&Department、ナガオカさんの出版パーティーへ。
ナガオカケンメイの考え
『ナガオカケンメイの考え』(サイン入り)

ウェブで綴っている“ナガオカ日記”をまとめた内容。コンパクトな本なのだけど、かなり分厚い。紙が分厚いせいもあるのだけれど、それでもかなりの言葉が詰まってます。いやむしろ、この分厚さそのものがデザインされてるんじゃないか。

OMAの『S,M,L,XL』に端を発すると思われるこの分厚い本の作り方は、内容いかんに関わらず、物量そのものが意味や価値をもつんだということを教えてくれる。この本もたぶんそう、デザイナーから発せられる言葉の数々が、その積み重ねられる思考そのものに意味があるんだと。そしてそれは、“デザイン流行り”な今の世の中に向けられるのです。
「君も、もっと考えたら?」ってな具合にね。

デザイナーには言葉が必要。デザイナーではないボクに、そう教えてくれたのは川崎和男先生でした。

装丁は寄藤文平。こんなのもできるのかと驚きです。見かけによらず(失礼)、器用な人なんだなぁ。
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月兎印

こないだの結婚式の引き出物でもらったのは、真っ白な、ほんとにほんとに真っ白なミルクパンで。パッと見、2次元のように見えちゃうぐらい白い。
野田琺瑯 ミルクパン
野田琺瑯、月兎印のミルクパン

鉄の板をかたどったあと、ガラス質の釉薬をかけて焼いたのが琺瑯。なので、釉薬の微妙な表面張力が仕上がりのカタチに現れていて、なんとも柔らかく瑞々しい感じがします。
基本的には一枚の鉄の板を打ち抜いて曲げてあるだけ。だからすごく“道具感”があります。余計な端部処理なんかいらないって感じです。今はやっぱりフッ素加工とかテフロン加工が主流ですから、ちょっとノスタルジックな感じもしますね、琺瑯。

さぞかし持ち手が熱かろうと思いきや、火にかけてもあんまり熱くならない。持ち手だけ素材を変えてあるんでしょうか。いや、実に良くできていると思います、日常の道具として。
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ふでばこ

ペン一本でなんでも済んでしまえばいいんだけど、やっぱりそういうワケにもいかないのです。だから“ふでばこ=ペンケース”が必要なのだけど、思えばペンケースって「コレだっ」っていうのがなかなかないですね。これまでの人生で考えてもそうかもしれない。

で、こないだ東京行ったとき、アシスト・オンでこれを連れて帰ってきたのです。
cyproduct Pen Case
cyproduct "Pen Case"


いたって普通の革製ペンケース。なのだけど、フタを止めるのはジッパーとかスナップボタンとかマグネットとかではなく、同素材の“ヒモ”です。クルクルっと巻いて、最後もそこへ巻き込むだけっていうシンプルさ。要ははさんでいるだけなので、弱いかなぁと思ってたのだけどそうでもなく、意外とちゃんと留まる。

こういうのですよね、たぶん、ボクが探していたのはこういうプリミティブさだったんだと思います。大きさも小さすぎず。もうちょっと革が柔らかかったらなぁとも思いますが、使ってる内に馴れてくるんでしょう。
cyproduct Pen Case開いたところ

と、書いてはみたんですが、実はまだ使ってないのです。革製品っていっつも使い始めに勇気がいるんですよね、ボクは。
貧乏性というやつでしょうか。近々デビューさせますよ、今年中には。
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プラダとシャネル

maimonで生牡蠣食べた後、久しぶりに映画館で映画を観る。最近の映画館はどこもエントランスホールが間接照明で薄暗く、なんだかどこも同じようなつくり。
プラダを着た悪魔
『プラダを着た悪魔』

もうね、アン・ハサウェイですよ、パッツン前髪で大きなたれ目のアン・ハサウェイがヒジョーに“かわいい”のです。基本的にボクもファッションは好きなので、ストーリーはさておき、もうどっぷり。
上司ミランダはタイトル通りプラダを着た姿が一番。アンドレアことアン・ハサウェイはシャネルがとてもよかった。大阪人なので、シャネルといえば“ハイヒールモモコ”なわけですが、そんなイメージがまるっきり間違ってることに今日気付きました。シャネル、イイですね。

ストーリーもど真ん中で外さず、とてもわかりやすい。よく考えると矛盾や疑問がてんこ盛りですが、そんなことはどうでもいいのです。個人的に、なんかいろいろ考えさせられたりもしました。

ちなみに映画の中で一番好きだったのは、シャネルのスクールジャケットに、太ももまである超ロングブーツのコーディネート。あと随所に出てくるジャラジャラしたシャネルのロングネックレスも気になる。やっぱりね、懸命に働く女性はステキですよ。働く女性、大好きです。
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2展

アシストオンに寄った後、KDDIデザインスタジオへ。目的は言わずもがな。
INFOBAR2展
“INFOBAR2展”

初期モデルのカクッとしたカタチは一転、“2.5R”をもっと大きくした柔らかいカタチ。手のひらへの“当たり”が優しくて、手の中でコロコロしたくなるカタチ。「四角い飴を口の中に入れて、溶け始めた状態」と深澤さんは言うけれど、ボクは「使い込んだ木の道具」みたいに感じました。

見た目のアイデンティティーは全作と“全く”かわっていません。でも全く新しいものになりそうな予感がするのです。まさに、深澤さんのいうところの“デザインプラットフォーム”というやつで。ストレート端末だからこそ、こういう展開の方法が生きてくる。
まだモックアップですが、かなり最終形に近いんではないかと思います。スタッフの方もこっそり、来年あたり出るんでは…なんて言ってましたし。期待して待ってます。

別のフロアでやっていた「trilogy展」も、アプローチがわかりやすく、美しいモックアップですごく気合い入ってる感じです。ただ、展示ケースはもうちょっと工夫が欲しいかも。触れられないモックアップは、360度ぐるり見たいものです。今でも見れるんですけどね、高さ設定に無理があって、後ろ側を覗き込むのにすこし恥ずかしい体勢になっちゃいます。
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夜の式

お呼ばれに乗って東京へ。けっこうな寝坊をしてしまったため、しばらく現実が上手く飲み込めず。慌てて支度して、ギリギリの新幹線に駆け込む。夕方には新浦安に到着、シャトルバスに乗って会場へ。
夜の結婚式
おまつさんゆうさんの結婚式は11月11日(ポッキーの日)夜6時スタート。

こんなに遅い時間から始まるのは初めてで。海辺の闇に包まれた結婚式は、昼間のはつらつとしたのとはまたちょっと違ってとても神秘的です。吸い込まれそうに暗い空の下にふたり、っていう構図がとてもいいんです。ちょっと雨は降ってましたけどね、まぁそんなことは小さいことです。

ゲストハウスはオーロラアオ君が撮ったふたりの写真でいっぱい。披露宴もとてもアットホームで。ボクはというと、大石さんとアオ君ががバシバシ写真撮ってるのを尻目に、料理とお酒をおいしく頂いておりました。
おまつくんとゆうさんの、終始ほっこりした表情が頭にこびりついてボクまでニヤニヤです。

気が付けば今年お呼ばれした結婚式は6回目。最高に幸せな瞬間に6度も立ち会わせてもらうなんてなんて、ほんとうれしいことです。美味しい料理食べられて、ビールがたらふく飲めて、幸せな仲間がいるボクはなんてシアワセなんだと実感できるんですから。2006年は人にシアワセ分けてもらってばっかり。
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光の魔術師

週末の締めくくりとして行った天保山のサントリーミュージアム。最終日の「インゴ・マウラー展」へ、滑り込みセーフ。
インゴ・マウラー展
なんと図録は売り切れでした。

プロダクトがズラッと並んでいる、いわゆる展示会っぽい展覧会だったのだけど、展示されているモノが素晴らしいので全然問題なく成立していました。知ってはいても実物を見たことないっていうのがけっこうあったり、何よりプロダクトがとてもハッピーでキュートなのですよ。だからすごく楽しめた。

カンパリ・ライトやカンド・ライト、ライト・オレ。のように別の目的のためにつくられたものの意味をいったん解体して再構築したもの。XXLドームやシュリッツのような、プロダクト然としたプロポーションとアプローチを持つもの。ルーチェリーノやポルカ ミッセリア、エジソンのような極めてアーティスティックなつくられ方のもの。ヤ・ヤ・ホのようなシステムありきの発想。決してそのどれかが突出しているんじゃなくて、そのどれもがパラレルに発信されているのだからすごい。

いやね、実はすこしバカにしてたんですよ、ルーチェリーノとか。でもね、実物見てしまったらもうノックアウトです。か、かわいい。
普段はね、結構“カワイイ”は気を遣って使うようにしてるんですけども。このときばかりはすぐ出ましたね、“かわいい”。
というわけで、いつか買います、ルーチェリーノ。ええ、8マンエンもしますけども。こういうプロダクトって最近はもう流行らないんだろうな。

クオリティーを保つため、会社を設立してそこから商品を流通させているそうで。まさに現代版家内制手工業です。しかもその名も“インゴ・マウラー社”。日本でボクが真似しようとすると“株式会社はしもとゆうすけ”。なんのひねりもなくわかりやすいことこの上なし。

インゴ・マウラー・ショップ
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ヨーロッパ

グッと集中してパッ、と開放。まぁ人間2日3日だったらまともに寝なくてもなんとかなるもんです。久しぶりの週末らしい週末。いつものカバンにいつもの中身を詰めて中之島に向かう。
中之島演劇祭2006
中之島演劇祭へ。

中之島の殺風景な空き地にテントが2つ。そこで2週間、いろんな劇団が入れ替わり立ち替わり公演するっていう、いわば大人の文化祭です。

観に行ったのはヨーロッパ企画の「ブルーバード・ブリーダーズ」。勢いのある劇団で、脚本がどうやら面白いらしいっていう情報だけで、チケットをポチッと買ってしまってました。

いやはやとても面白かったです。いわゆるドタバタコメディーです。舞台にドンドン人が増えていって、始まりから終わりまで誰一人として引かない。誰かが中心になってセリフを放つじゃなくて、色んな人が一斉に喋る。だから終始ドタバタ。ダァ、とちょっとイライラしちゃうぐらい。でもそのイライラもいつしか「ウンウン、いるいるこういうやつ」とか「ウンウン、あるあるそういうこと」になってました。

観る方に体力を要求する舞台です。見終わった後に、なんとも言えない疲労感があったりします。

その後ダイビルの喫茶大大阪でクリームソーダ飲んで、カボ・デル・ポニエンテでスペイン料理食べて、カフェバレルでベルギービール飲んで。男ふたりでぺちゃくちゃナイト。カボで食べた“若鶏とお米のコシード”が激ウマ。
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ヒミコ

ひどい1週間だったものだから、金曜日なんて夕方まで寝ちゃって、それからご飯食べたような食べてないような感じで。夜中になって映画なんか借りに行ったりして、当然のように寝られそうにない夜のお供にするのです。
メゾン・ド・ヒミコ
『メゾン・ド・ヒミコ』

『カモメ食堂』も『間宮兄弟』も全部貸し出し中だったから、ちょっと重いかなぁと思いつつも。

ゲイの老人ホームっていう世にも奇妙なシチュエーション。濃いくせにつかみ所のないキャラクターたちや、オダギリジョーの言葉数の少ないセリフ。特異な状況を、ファンタジックな世界として不思議なもののまま描ききろうとしているもんだから、こういうことが全部まぁ許されてしまうのは少しズルイ。

とは言え、テーマとしているのはとても身近なこと。こういう身近な内容は、非日常を描くことでより浮かび上がってくるんだと思います。ある違和感の中で描ききらないと、日常の中に埋没してしまうんだろうと。

BGMがなんだか良いなぁと思ったら、細野晴臣。スケッチショーでした。
いい映画です、夜みるのが正解。
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