青山へ。スパイラルホールでスーパーライブを聴くために。ライブと言っても音楽のライブではなくて、デザイナーの講演会なのですが。
Kazuo Kawasaki Anthology Super Live
こんなに後ろに座っているのは、右側に見えているデジタルステージのクルーたちが、どうやって映像を操っているのかを伺える位置だから。
第一部「Solo」は、
川崎和男先生独演。過去の作品について、何を考えてきたのかについて、デザイナー本人の口から直接聞ける機会というのはそうそうあるものではない。何回も川崎先生の講演会を聴いてきたけれど、今回は今までに見たことがなかったモノがたくさん紹介されていて、まだまだ新しい発見がある。
時々熱っぽく、でも淡々と解説を加えていく様子はまるで青い炎のようで。なんだかデザイナー自身が”モノ”になってしまっているような感覚に襲われる。”物語り”というやつです。モノを語ることが、モノが語るコトにすり替わる瞬間。そう、“ストーリー”がそこにあったような気がします。
今回ライブのサブテーマには、“プレゼンテーション”があげられていて。だからプレゼンテーションはものすごく豪華。前面スクリーンに3台、ホール左右の壁に向かって4台、計7台のプロジェクターによって映像の海ができあがっていました。音楽も生で出す。映像も生で出す。まさに“ライブ”なのですよ。いや、プレゼンテーションとはいつもライブであるわけで、普段良く目にするような、予定調和的に原稿読んで終わり、なんていうのが間違っているんですよね、きっと。
第二部「JAM」は、
デジタルステージの平野友康氏による語り。スーパーなプレゼンと、自ら言い放っただけあって映像・音楽とも見事にリンクしたアツいプレゼンテーション。ただ時間は押しすぎですが。
おこがましいことこの上ないのだけれど、なんだか自分と重なってしまって途中で涙が出そうになった。
大事なものをお土産にもらう。これから1年ぐらい、またひとつの楽しみが増えた。
その後渋谷で2時過ぎまで飲んで、ラクーアに行く。東京の真ん中で温泉につかる。ちょっと不思議な感じ。そんな一日。
後日、会場で注文した本が届く。
世に存在する創造者とは、紙と詩人のみ。僕は詩人になれるだろうか。