さて、続きを。
マンガ喫茶で2時間ちょっとの睡眠後、近くのドトールでレタスドッグくわえながらしばらく考えるも、足はほぼ迷いなくそそくさと浅草へ向かう。時刻表をチェックし、すぐにきた“特急りょうもう7号”にのりこむ。
行き先は群馬県東村。途中“相老”の駅で「わたらせ渓谷鐵道」なんていうステキ単線ローカル鉄道に乗り換え。さらに“神戸(ごうど)”の駅でさらに村営の路線バスに乗り換え。浅草からだと3時間ちょっと、ようやく目的地「富弘美術館」に到着。
ダムのほとりのものすごいロケーション。まだできたばっかりなだけあって外構が周辺環境に馴染んでないのと、ファサードを中途半端に隠してしまってる中途半端な植栽が残念。コンセプトが表出する絶好の部位なのにね。
中にはいると、とてもいい。これまでに味わったことない空間構成なので、僕個人としては純粋に楽しめた気がします。コンペのときからコンセプトなんかは知っているわけで、ナルホドあれがこうなるのね、と、ひとつずつ確かめながらの美術”館”鑑賞。残念ながら内部は撮影禁止です。
“まん丸”という平面も日常あまり目にしないので印象的だけれど、それ以上に室同士の“つながれ方”によってできあがっているリニアでない空間が印象的。平行な壁面がひとつもないので向こうにある空間がウソみたい。シリンダー状の各展示室は内部仕上げやライティングが全て違っていて、その異質な空間をつなぐ開口部が呆れてしまうほどあっけらかんと、ただ開いているだけというのもその一因なんだろうな(開口部の縁の色だけを彩度・明度の低い色で塗ってあったり、わざと低めの開口部にしてあったりと、計算はいたるところにあるんだけれど)。
作品のスケールと空間のスケールも合致していて、居心地もよいです。
それよりなにより作品がとてもすばらしくて、もうちょっと油断すると涙してしまうところでした。建築好きでなくても山道越えて行く価値大だと思います。
さて、現地でなんとなく(というか半分ぐらいは確信犯的に)先日夜中まで飲んでいた
先輩に遭遇。文無しの僕を車に乗っけてくれました。正直あの時の所持金ではほんとに東京まで帰れなかったので、ここでもまた涙が出そうになりました。
雨上がりの爽やかな空。ついでなので、ちょこっとだけ閉館間際の群馬県立近代美術館(設計:磯崎新)に寄ってみたり。
富弘美術館とは対照的な、これぞ美術館的美術館。ものすごいスケールの空間に圧倒されながら、まだまだ僕には磯崎の言語が理解できないなぁと思ってしまうのです。
その後先輩とその彼女に池袋でビールまで付き合って頂き、吉祥寺へ。
ayaとゆかいな仲間たちの集合に混ぜてもらう。この人はなんでこんなにキラキラしているんだろう。いつものことながらキラキラした元気を頂く。ごちそうさまでした。
そして次は渋谷へ出て東横線に乗り込み
アオくんと
jiiさんとしっとり写酒祭。実はものすごいお久しぶりなのだけれど、そんな感じもしないのはネットのチカラなんだなぁと改めて実感。アオくんは来月自由が丘で写真展するそうです。
池袋で路頭に迷いそうになったことがウソのように、突然の訪問に色んな人が反応してくれてとてもうれしい。とはいえやっぱり迷惑だとも思うので、これからはできるだけ連絡して行こうと、心に誓うのです。