HASH BLOG

ブルーグレイな日々とデザインのメモ帳

道具考

数年前からまた本格的に雪山へ行き始めて、そろそろ道具もアップデートしないとなぁと思ってました。

んで、とりあえず足元からってことで、思い切って。
LANGE RX100

それっぽいロゴ配置とカラーリングがツボです。

普段はネット通販を多用するボクですが、こういう身体にすごく近い道具を買うときは、コミュニケーション取りながら選べるお店が必要です。
もやっとした希望と、身体の特徴をしっかり分析して、無数にある選択肢のなかからボクが選べる範囲までグッと対象を絞ってくれる。どこでも言われてることだけど、流通の効率性でどうしても劣るリアル店舗は、今後ますますこういうモノを手に入れること以外の価値を提供できるかが大切なんだなぁと、実感したわけです。

そんな中、お店のベテランスタッフがおもしろいことを言ってくれて。
「スキーも道具でするモンですから、道具が変われば身体の使い方も変わりますよ。そういうものです」と。

考えてみれば当たり前なんだけど。ふつうは、身体に合わせて道具が変わるって思いがち。でも、目的へのジャンプ力が必要なとき、テクノロジーが身体性を追い越しちゃうってこともあるんだなぁと。

ヒトに合わせる、道具に合わせる。いろいろある。
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シンプル

海外に行くと、いつも電気屋さんとか、文房具屋さんとか、スーパーマーケットとか、そういった類いのお店に必ず行きます。観光気分じゃあまり行かない所だと思うんだけど、必ず行きます。

日本じゃ見ないメーカーだったり、機能だったり、カタチだったり、色だったり。そもそも用途不明な道具だったり。そういうの、目の当たりにするのが好きなので。

で。
これは学生の時に、たしかニューヨークの電気屋さんで買った電話機。
物入れを片付けてたら、出てきました。懐かしい。

今でこそアマダナとかプラスマイナスゼロとかあるけど、当時の日本の電話は、ほぼ必ず“親機”と“子機”がセットになってるか、コードレスでない親機単体か、どっちか。
ワンルームに2台も電話はいらないし、かといってコード“アリ”はめんどくさい。子機だけで機能するような電話機を探していたら、、、なんとアメリカにあった、というオチ。

ぷっくりしたボディは、“日本的シンプル”なラインではないし、必要なのか分からないアンテナついてるし。写真じゃわかりにくいけど、結構厚みとボリュームがあって、アメリカンなカタチであることは否めない。
でも、ボディはシボのある樹脂製で全くの無塗装。充電台だけはシボありとツヤありの同色同素材が使い分けられてて。ポイントに、青い留守電再生ボタンがひとつ、これも無塗装。実はなかなか小技が効いてたりする。

機能と素材のシンプルさに、コレかもなぁ、と思って日本で使えるのかどうかも確認せずに買って帰ってきたのが思い出されます。

ボクの考えるシンプルは、案外こういうことがベースになってるのかもしれない。
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駅の時計

このタイトル。このブログでは、なんと3回目の登場です。どんだけ好きよって話ですが。

新居にプレゼントする用に、時計を探してて。思い浮かぶものは多々あれど、ウッディな内装なので、何が合うかなぁと思ってたら、あぁコレだと。
無印良品 「駅の時計・電波ウォールクロック・アイボリー 掛時計(スタンド付)」

むむ、商品名が長い。

もう発表から何年も経つ「駅の時計」だけど、やっぱり「駅の時計」だけあって安定してます。なんというか、古くなる気配がしないのがすごい。

それでいて機能はしっかりアップデートされていて、これも中身は電波時計になってる。リビングの時計で秒針がコチコチいうのはイヤなので、秒針がないっていうのポイントです。
フレームも、樹脂じゃなくてスチール。そこに、やさしいアイボリーの塗装。文字盤もただのプリントじゃなく、立体的になってます。

そりゃ7,900円もするわけだ。

こういう、横長の長方形っていうのは、なんだか生活の中でやさしい表情を見せてくれる。背伸びしたカタチよりも、とんがったカタチよりも、どしっと安定したカタチ。うん、過不足なく、イイ感じ。
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謹賀新年

あけましておめでとうございます、2012。

いろんなことがありすぎた2011年。ボクもちょっと最後は息切れ気味でした。
今年は2年ぶりに、なじみの波打ち際を散歩しながらのんびりお正月。
みんな笑って過ごせるように、ニコちゃんにしてみました。

いろんなことをこなすのに必死で、人から見える筋肉ばっかり鍛えていた感じ。おかげで見た目にはマッチョになったものの、視線がすごく下向きに、未来が見通せなくなってる。

さて2012。例えば背筋とか、インナーマッスルとか。そういう部分をしっかり鍛えて、バランスを整えていきたいと思います。見えない部分に目を向けて、ずっと先に光を見いだせるように。そういう1年になれば、と。

というわけで、今年もどうぞ、よろしくお願いします :-)
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年の瀬

大学時代の同期たちと、恒例の旅行へ。それぞれに、置かれている状況が変わったり変わらなかったり。それでも相変わらずと言えば相変わらず。
琵琶湖の湖畔で、朝風呂中の1枚。
ゴルフしてみたり、ゆっくり温泉につかってみたり。
普段何となく思ったり、感じたりしてるんだけど、環境によって自信が持てなかったり見逃していたり。そんなことを確認するかのような時間。他愛もない会話をだらだら続けているだけなんだけど、たくさんのヒントがある。例えば今年は「シェア」ということを、より具体的にグッと引き寄せることができた気がする。
ここがボクにとっての、一番のリアル。なのかもしれない。

自由時間の多い2日目、どこへ行くかはそのときの気分で決まるんだけど、今年は伏見稲荷と、三十三間堂へ。
三十三間堂はひっさしぶりに行ったのだけど、相変わらず驚愕の空間。文字通り、33の柱間と、繰り返す長大なファサード。中に入ってるのは無数の仏像。世界中探しても、こんな場所はあまり思い浮かばない。機能から求められるその空間構成は、とてつもない強度がありました。

そんな、年の瀬。
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つかいこなす

ここはすごい場所だよ。そう言われていたので行くしかないでしょ、と。
思い返せばその昔、行ってましたね。そのときはまだ「D秋葉原コンテンポラリー」という名前で、ジャン・プルーヴェの展覧会を見に行ったんだった。

元は練成中学校の校舎、改修を経て参加型アートセンターへと。中村政人さんのコマンドNを中心に、様々なギャラリー・組織・企業が入っている活動拠点となってます。残念ながら他の予定に合わせて行ったので、準備中が多かったのだけど、場の使われ方を見るだけでその活性度が伝わってきて、ちょっとすごいなと思ったのでした。フリーペーパーの完成度1つみても、段違いにすごい。

校舎は校舎なので、空間構成はみんながイメージする学校そのまま。RCの構造を大きく変更することもできず、ちょっとむずかしいんじゃないかと思ってたんだけどそんなことはなく。プルーヴェ展を見た数年前もイイ感じだったんだけど、さらにその先へと進んでいました。
空間を使いこなす、とはまさにこのこと。この場所を教えてくれた方は“塗り分け方”かなぁと仰っていました。たしかにそれも1つある。校舎内に1室、区の会議室が入っているのだけど、他の場所と比べるともう段違いに「ダサい」のですね。お金のかけ方だけではない、使いこなし方が、そこには表面化していました。これからはこういうスキル、たぶん必要なんだろうな。

同じ秋葉原〜御徒町エリアでもう1つ、「2k540 AKI-OKA ARTISAN」へも。ものづくりをテーマにしたJR山手線の高架下開発。もうひとつ活気には欠けていたのだけど、場所作りとしてはおもしろいと思いました。
ふつうは高架下に目一杯商業ボリュームを詰め込むところを、ど真ん中に通路をとって、両脇を店舗・販売スペースで埋める構成。雨風のしのげる“半屋外空間”って、意外に都心では少なくて貴重なんじゃないかと。
これもまた、既存の、見過ごされがちな空間を使いこなす1つの手法。

東東京っていう、エリアマネジメントの話も含め、興味深い2つのプロジェクトでした。

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sashiiro

デザイナー本人が着けているのを見て、あぁいいなぁ。あれ何かなぁ、欲しいなぁと思ってたモノ。それって最上のプレゼンテーションだよね。
まわりにも身に付けている人がちらほら出てきて、どうやらネットで買えるらしいっていうのもわかったので、居ても立ってもいられなくなってポチッとしたのでした。
mass item "sashiiro"。カラーはharu。

ヨッシーこと“吉行良平と仕事”がデザインした、アクリル製のピンブローチです。
きれいな色目と透明感、美味しそうでカワイイ。白いシャツが一番似合うのだけど、ネイビーのジャケットの胸元にもなかなかイケます。

かわいい見た目とは裏腹に、製作方法はけっこうハードなんじゃないかなぁ。透明なアクリルのベースに、別パーツになった3色のアクリルを“押しつぶして”つくってあるように見えます。

mass itemさんの運営母体は益基樹脂株式会社っていうプラスチック加工の専門業者。元々B to Bのビジネスを展開していたのだけど、その加工技術を使ってB to Cのプロダクトをってことで、いろんなデザインプロダクトを若いデザイナーたちと一緒になって送り出してます。
以上、個人的な想像です。間違ってたらごめんなさい。

季節はこれから冬真っ盛りだけれど、ボクの胸元には一足先に春が来てます。
友人はこれを「もてピン」と命名。確かにね、みんな「それ何?」って聞いてくれるんだよね。まさにその通りになれば良いなぁと、ひそかに狙っております。
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月食

日の出前の早朝から、片道3時間かけて現場に出かけて、夕方には大阪に戻り、デザインリレートークをUstで聴いた後、美味しいもの探してあっち行ったりこっち行ったり。結局3件はしごの最後はいつものお店に。
皆既月食だってことで、お店の人も残ってたお客さんも寒空の下店の外に出て空を見上げる。顔見知りでも何でもないけれど、そういう時間を共有する。そういうことが、最近ことに楽しい。

iPhoneじゃ上手く写らない皆既月食を、それでもなんとか写そうとしながら思ったこと。  

美しいものを写真に撮ることは誰でもできる。難しいのは、そこに写真としての美しさがあるかどうかということ。記録を残したり、思い出を残したり。“表現する”ということの意味はいったいなんなんだろう。

小林秀雄さんの「美しい花がある。花の美しさというものはない」という一文を思い出したけど、それともまたちょっと違うな。理性的であらんとすることが、何かを邪魔している気がするのです最近は。
そうやって気分がセンチメンタルになっているのはきっと月食のせい、そして冬のせい。
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R不動産

最近オーバーワーク気味でギリギリボーイズなんだけど、ひさびさにD&Departmentへ、イベント参加のために。途中通り抜けた堀江は、しばらく行かないうちにずいぶんと雰囲気が変わっていて少々浦島太郎気分。
大阪R不動産 リリースパーティー

東京、神戸、ときて、あの「R不動産」シリーズがついに大阪にも。しかもしかけるのはArts&Craftsだってことで、ずいぶんと盛り上がっていました。会場も熱気むんむん。

ワンストップサービス、と中谷さんが仰っていましたが、まさにそういうことで。OpenAにしてもArts&Craftsにしても、設計だけでなく、既得権益に食い込んで設計の対象作りからするっていうのはすごく上手い方法だと思う。おそらくすごく大変だろうけども。

イベントの収穫は、東京・神戸・大阪、3つのR不動産がそれぞれにオススメ物件を紹介する場面。3つの都市が、不動産物件を通して横並びになることで、都市間の差異が浮き彫りになっていたのがすごく面白かった。
住むところを探す時は、ほとんどの場合が一定の範囲に的を絞って探し始めるのがふつう。だから不動産といえば、自然と比較的定まったエリアでの競争になる。当然物件ごとの区別化は進むのだけど、地域としての差異は生まれにくい。でも今日見た3つの都市それぞれの物件は、あきらかにその都市の特徴を捉えたモノだった。この視点は新鮮。

どこに住むか。場所探しのリーチが広がっている。ということかも。
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榎忠

 ひさしぶりに兵庫県立美術館へ。“半刈り”ぐらいは知っていたけど、多くはよくわからないままに行ってきた。最終日に滑り込みセーフ。

ネジ切られた鉄のかたまりを磨く。
鉄の部品を並べる。
薬莢を山盛りにする。
 
ただそれだけなのに、とてつもない質量を感じるのはなんでだろう。普段ではあり得ない、鉄の塊が引き千切られている断面には、モノとしてのリアリティが満ちあふれていた。
重さのようなものではなく、そこにあるモノを直接的に感じる作品ばかり。

そういえば、質量ってなぜ発生するんだろうって思ったのだけど、どうやらその原理は解明されていないらしい。
 
後から知ったんですけど、榎さんって普通に金属加工会社に勤めながら創作活動をされていて、定年まで勤め上げたそうで。その覚悟たるやすごいのだけど、それを受け入れている金属加工会社もすごいな、と。
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